受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

女子聖学院中学校

2022年6月17日(金)

英語力と発信力を養い、賜物(たまもの)を社会のために生かせる女性に

 女子聖学院は1905年に米国プロテスタント教会の婦人宣教師バーサ・F・クローソンによって設立されたミッションスクールです。「一人ひとりが神からかけがえのない賜物を与えられている」という確信に基づき、生徒自身がその賜物を発見して、生かすための教育を実践しています。

 オンラインで開催されたこの日の説明会は、中学1年生の一日の様子を紹介する動画で始まりました。広報室長の佐々木恵先生は「本校では、自己理解と他者理解、自尊感情と他尊感情を養う場として、毎朝の礼拝を大切にしています。ほとんどの生徒はクリスチャンではありませんが、聖書のことばが日々の暮らしのなかでの出来事と結びつき、『一人ひとりがかけがえのない存在であること』『自分は愛された存在であること』に気づきます。そして、多くの卒業生が『社会に出てからの指針となることばに出合えた』と言ってくれます」と話します。

 同校の掲げる建学の精神は「Love God and Serve His People(神を仰ぎ 人に仕う)」です。社会のために何が必要かを知り、みずからの賜物を用いて他者と共に歩むことのできる女性」へと成長させるために、「Be a Messenger ~語ることばをもつ人を育てます~」というスローガンを掲げています。「学校生活のあらゆる場で『問いを持ち続けること』を意識させるために、『4W+1H』を教育の柱にしています」と佐々木先生。これは「Why=仕える意味を理解する」「Who=どの立場の人たちのために」「Where=仕える先を見つける」「What=自分に何ができるのか」「How=どのようにして」の頭文字を表したものです。

 その一例が、中1から高2まで実施される探究学習「マイ・コンパスプロジェクト」です。まず中1では「学習方略の探究」として、自律した学びについて考えます。最終的には自分の「軸」を育て、生き方の指針を持ち、「学び続ける人」になることをめざします。

 英語教育にも定評があります。同校には6名のネイティブ教員が在籍しており、週1コマの英会話の授業では1クラスを2分割した少人数制の下、ネイティブ教員2名によるダブルティーチングで行われています。また、朝のHR、放課後、部活動、学校行事など、授業以外でもネイティブ教員と接する機会が多く、「話す・聞く・読む・書く」の4技能をバランス良く伸ばせる環境だといえます。さらに、中1~高2を対象とした国内留学プログラム「Global 3day Program」、社会問題を英語で議論する「Academic Writing」(高2・3の上級者対象)、50年以上の歴史があるスピーチコンテストなど、自分の考えを英語でアウトプットする機会が豊富なのも特徴です。立教英国学院留学、アメリカやオーストラリアでの中期・短期留学なども可能です。

 学力向上に向けた学習支援体制も整えられています。宿題や予習・復習、テスト対策などに利用できる自習室「JSGラーニングセンター」では、午後3時30分以降はチューターが常駐し、質問や学習計画作成などに対応しています。ほかにも、前期・夏期・後期と年3回開講される無料の課外講座「JSG講座」(全学年対象)など、ていねいな指導を通して、難関大学合格に必要な学力を養っています。

 キャリア教育も充実しています。たとえば中3「総合」の授業では、立教大学経営学部の舘野泰一准教授と連携したワークショップを行い、「リーダーシップ」をテーマにした課題にチームで挑みます。2021年には、東京女子大学と高大連携協定を締結し、大学教授による出張授業や、学部学科セミナーをはじめ、目的を持って進学するための環境づくりを推進。あわせて、指定校推薦枠も25名に拡大されました。

イメージ写真 最新のICT機器を完備したフューチャールームでの授業のひとコマ。プレゼンテーションアプリを使用し、自分の意見を的確に伝えるためのテクニックを磨きます

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