受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

武蔵中学校

2022年7月5日(火)

自由で伸びやかな学習環境で
みずから考えて学ぶ力を伸ばす

 武蔵高等学校中学校は、実業家・根津嘉一郎が1922年に創立した日本初の私立の7年制高等学校を前身とする完全中高一貫の男子校です。「東西文化融合のわが民族理想を遂行し得べき人物」「世界に雄飛するにたえる人物」「自ら調べ自ら考える力ある人物」を「武蔵の三理想」に掲げる同校は、今年、創立100周年の大きな節目を迎えました。

 SAPIX代々木ホールで開催された説明会では、校長の杉山剛士先生があいさつに立ち、「自由な校風である本校の基盤には、『感性を養う豊かな自然』『主体的に学ぶ学問へのこだわり』『少人数の対話による授業』の三つがあります」と述べ、好奇心を刺激し、仲間と自由に発言する「わくわく・わいわいとした学び」を実践していることを伝えました。

 続けて、「先行きが不透明で不安定なうえ、グローバルなつながりも求められる現代では、みずから考えて学ぶ『自調自考のエンジン』を10代で身につけられるかどうかが、その後の人生を左右します。武蔵にはそのための学びがあります」と強調しました。さらに杉山先生は、「学校選びでは校風を考慮することをお薦めします。ぜひ本校に来て、流れる空気や風を感じてください」と語りかけました。

「新生武蔵」の進化を支える
グランドデザインを構築

 次に、広報委員長の酒井良介先生が「新生武蔵のグランドデザイン」の図を示しながら、教育内容を説明しました。100年の伝統を持つ「学びの土壌」には揺らぐことのない「学びの芯」となる学問があり、「学びの幹」にはキャリア教育・グローバル市民教育・リーダーシップ教育を据えています。また、6年間を「守・破・離」と段階的に成長していくイメージでとらえ、独創的で柔軟な真のリーダーとして、世界をつなげて活躍できる人物の育成をめざしていきます。

 酒井先生は、「本校は、旧制高校時代から変わらずに本質を追究する学問を大切にしており、体験と対話を取り入れた少人数教育を行っています」と話し、動画を交えながら授業の様子を紹介しました。理科では、1人1台の顕微鏡を使って実物を目で見て考える授業が行われ、国語では原典に触れることを重視し、漢字のくずし字なども学びます。中1の英語では、クラスを半分にしたネイティブ教員による少人数制の授業が週2コマあり、つづりと発音のルールも体系的に習得しています。

 こうした「学びの芯」をたくましく太くする「幹」となるのが、生徒主体の学校行事や部活動など、学校でのさまざまな活動です。山上学校や民泊実習のような校外学習のほか、武蔵大学との高大連携講座、高校の探究の総合講座、海外研修、チャレンジ奨励制度など、社会や世界とつながる多彩なプログラムを用意しています。酒井先生は、「新たなグローバル構想とともに、ICTの活用や進路指導の充実も図っています。何よりも、生徒たちにとって、自分が描く未来に向かって歩む6年間であってほしいと考えています」と結びました。

イメージ写真 濯(すすぎ)川が流れる緑豊かなキャンパスには、理科・特別教室棟や二つの図書館など、進化する学びを支える施設が整っています

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