受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

桜蔭中学校

2022年7月11日(月)

各界に有能な女性を輩出する
全国有数の女子進学校

 1924年の創立以来、建学の精神「礼と学び」を受け継ぎ、高い知性と人格を兼ね備えた女性の育成をめざした教育を実践する桜蔭中学校高等学校。「東大にいちばん近い女子校」ともいわれ、社会の第一線で活躍する多彩な人材を輩出しています。

 SAPIX代々木ホールで行われたこの日の説明会は、サピックス教育情報センター本部長の広野雅明先生による入試傾向の解説から始まりました。合格力判定サピックスオープンのデータによると、偏差値56~60でも合格は可能であることがわかります。広野先生は、「難しいとされる算数は、多くが『じっくり考えさせる』問題です。手間を惜しまず、根気良く取り組みましょう」「各教科ともバランス良く勉強することが大切です」などとアドバイスを送りました。

 続いて教務主任の井上瑞穂先生が登壇し、学校生活と教育の特徴について紹介しました。全学年とも5クラス編成で毎年クラス替えが行われ、各学年には5名のクラス担任のほか、2名の副担任が配置されています。教員は3年あるいは6年を通して持ち上がり、6年間を通じて生徒たちの成長を見守る態勢がとられています。

 授業は週6日制で、土曜日は4時限までです。平日の6時限は午後3時10分に終わり、その後、担任の先生との終礼、掃除を行います。放課後は中1から高2までの全員が参加するクラブや委員会が活発に活動しており、図書館で過ごす生徒も多いとのことです。

 主要教科は基礎・基本を大切に学び、毎日の予習・復習が重視されています。中学で取り組む自由研究は50年以上続くもので、中2から準備を始め、自由なテーマで原稿用紙20~40枚の論文を書きます。

 高1まではすべての生徒が同じカリキュラムで学び、文系・理系に分かれるのは高2から。高3では国語と一部の英語、保健体育を除き、ほとんどの授業が選択科目になります。また、各界で活躍する卒業生による講演会などのキャリア学習も充実しています。

 群馬県北軽井沢にある浅間山荘で行われる「夏休み合宿(中1・高1)」は、「換気等の設備をリニューアルし、今年度は実施する予定です」とのことです。

より高い学びの場に身を置き
「良き社会人」をめざす

 続いて、校長の齊藤由紀子先生が教育方針について説明しました。同校は、東京女子高等師範学校(現在のお茶の水女子大学)の同窓会である桜蔭会の会員によって、理想の女子教育の実現をめざして設立されました。齊藤先生は、当時の写真などをスライドに映しながら、「桜蔭会の会員は向学心にあふれ、学ぶことへの真摯な情熱を持っていました。その思いを受け継ぎ、本校では机上の学びに偏ることなく、バランスの取れた『良き社会人』となるために、礼法・保健体育・芸術(音楽・美術・書写)・家庭科も重視しています」と語りかけます。中1の「道徳」では、このような学園の沿革を学ぶとともに、自身の長所について考える時間も持ちます。「そこで出てくる『真面目』『向上心がある』『努力ができる』『明るい』という表現は、わたしたちが感じている桜蔭生のイメージのままなのです。だからこそ、彼女たちの長所を最大限に伸ばして、社会に送り出してあげなければならないという責任を感じています」ということばで、説明会を締めくくりました。

イメージ写真 創立100周年記念事業として建て替え工事が行われている東館は2023年秋に完成予定。体育館・プール・理科教室が新しくなり、ICT環境も一層充実します

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