受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

盛岡白百合学園中学校

2022年8月5日(金)

自然豊かな環境のなかで、学力と人間力を伸ばす

 今年で創立130周年を迎えた盛岡白百合学園は、フランスのシャルトル聖パウロ修道女会を母体に設立されたカトリックのミッションスクール「白百合学園」が全国に7校持つ姉妹校の1校です。「従順」「勤勉」「愛徳」の校訓の下、キリスト教に基づく全人教育を実践し、豊かな人間性と国際的な視野を持った女性を育成しています。

 オンラインで開催されたこの日の説明会の冒頭、教頭の菅原浩先生はキャンパスがある盛岡市の街並み、岩手県の観光名所や名物などに触れ、自然豊かな環境の魅力を伝えました。東北の夏祭りの幕開けを告げる「盛岡さんさ踊り」には、同校の生徒も参加しているそうです。

 続いて、学校生活に関する説明に移りました。同校の一日は、心静かに5分間の瞑目(めいもく)を行う「サイレントアワー」から始まります。授業やランチタイムでの生徒たちの様子についても、画像を交えながら詳しく紹介されました。2021年度から音楽の授業でバイオリンの指導が始まり、「未経験者も楽しみながら練習に励み、上達しています」とのことです。日々の学習では「学習ノート」を活用。生徒たちは学習や生活に関する内容を記入し、担任の先生に提出するとコメントが返されます。岩泉の龍泉洞への遠足(中1)、函館宿泊研修(中2)、長崎修学旅行(中3)、合唱コンクール、体育祭、ウインタースポーツ教室など、学校行事が充実しているのも特徴です。クリスマスツリー点灯式、ステンドグラスコンテスト、クリスマスの集いといった、ミッションスクールならではのイベントもあります。

 校舎から徒歩5分ほどの場所にある「マリア寮」は、コロナ感染対策として現在は1人部屋としていましたが、2023年度からは1人部屋または2人部屋が選択できるようになります。菅原先生は「寮では、食事の後片づけをはじめ、掃除や洗濯なども自分たちで行うため、自立心が養われます。自分たちで決めたルールを守りながら営む共同生活は、思いやりや気遣いの心を育むためにも貴重な機会となります」と語りました。

 次に、入試広報部長の中谷由美子先生が教育内容と進路について紹介しました。中学には生徒一人ひとりの学ぶペースに合わせて、難関大学への進学をめざす「アドバンス(特進)コース」と、学力に応じたていねいな指導によって基礎力の定着を図る「スタンダードコース」があり、成績によってコースの入れ替えも行われています。今年度からは生徒全員がiPadを持ち、さまざまな授業で活用しているそうです。高校卒業後の進路については、指定校推薦枠が豊富で、白百合女子大学への姉妹校特別推薦、上智大学へのカトリック学校特別入試制度が利用できるのも魅力です。

 英語教育とグローバル教育にも力を注いでいます。上智大学の学生による3日間の「Summer Teaching Program」では、英語漬けの生活を体験。カナダ留学プログラム(2週間)をはじめ、異文化理解を深めるためのさまざまな機会が用意されています。また、今年度から新たにターム留学を導入。中高一貫校のメリットを生かして、中3の2~3月に海外で学びます。中谷先生は「ターム留学の期間は、公認欠席の扱いとなります。6年かけてさまざまな経験を積んだ生徒たちは、英検®などの資格試験や各種コンクールなどで英語力を存分に発揮しています」と強調しました。

 2023年度の首都圏入試は1月8日に行われます。試験はⅠ(4科)とⅡ(算数1科)の二つがあり、いずれも合格者はアドバンスコースへの入学となります。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 東京から「盛岡」駅までは東北新幹線で約2時間10分、「盛岡」駅から学校まではバスで約15分。マリア寮には学習室、食堂、ピアノ室、娯楽室などがあり、Wi-Fiも完備されています

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