受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

京華中学校

2022年8月26日(金)

生徒が夢中になって取り組める環境の下、一人ひとりの才能を導き出す男子教育を実践

 京華中学・高等学校は、1897年に教育者の磯江潤によって設立された伝統校です。「天下の英才を得て之を教育す」を建学の精神とし、生徒一人ひとりが持つ才能を引き出す男子教育を実践しています。2024年度には、東京都文京区のキャンパスに京華学園が運営する京華中学・高等学校、京華商業高等学校、京華女子中学・高等学校の3校を一つのキャンパスに集約する「三校ワンキャンパス構想」の下、男子教育、実業教育、女子教育の特色を生かした連携が始まります。

 オンライン説明会の冒頭、あいさつに立った校長の町田英幸先生は、同校の建学の精神に触れながら、「中高6年間で大切なのは、主体性をいかに育むかということです。主体性は『自信』を持つことと連動しており、そのためには好きなことに夢中になって取り組む経験が必要です。生徒一人ひとりが好きなことに集中できる環境をつくり、才能を導き出し、鍛え、大学進学につなげていくのが京華中学校です」と話しました。

 次に、教務主任の山田道行先生が、動画を交えながら学校生活について話しました。山田先生は思春期の男子の特徴を、「落ち着きがなく、単純で調子に乗りやすく、計画性がないが、落ち込みやすい一面もある」とし、「男子を伸ばす秘訣は、『失敗を責めずに、背中をそっと押す』『楽しく、好奇心を刺激する』『自律した学びを徹底サポートする』の三つです」と言います。同校では、女子の目を気にすることなく、自分が興味を持つテーマをマニアックに掘り下げ、みずから課題を見いだして解決していく探究学習を通じて、自己肯定感を高めていきます。また、行事やクラブ活動などさまざまな体験を通して社会性を身につけ、強い男子を育てていきます。

 グローバル教育にも力を入れており、各学年でグローバルプログラムを実施。英語漬けの1日を過ごす「イングリッシュ・デイ」(中1)、3泊4日の日程で国内に宿泊し、アクティビティーやスピーキングトレーニング、プレゼンテーションなどを行う「イングリッシュ・キャンプ」(中2)、都内の留学生と交流し、街案内をする「B&Sプログラム」(中3)といった学年全体で行うものが充実しています。さらに、セブ島語学研修(国際先進クラスの中3対象)、オーストラリア夏季海外研修プログラム(中2~高2希望者対象)のほか、3か月の短期留学制度(高1希望者対象)、1年間の長期留学制度(高1・2希望者対象)など、海外で学ぶ機会も豊富です。

 クラス編成は、入試時に特別選抜クラスと中高一貫クラスのいずれかを選択して受験し、合格したクラスへそのまま進みます。中2になると、特別選抜クラスから国際先進クラスへ一部の生徒がスライドし、中高一貫クラスを含めた3クラスになります。高校ではコース制を採用し、難関国公立大学をめざすS特進コース、難関私立大学をめざす特進コース、有名私立大学をめざす進学コースに分かれます。

 また、学習支援体制が手厚いことも特徴です。中学では全クラスで朝学習に取り組むほか、週に1度、英語と数学で指名制の補習を行う放課後キャッチアップ講座、同校の卒業生が自習を手伝うティーチングサポートなどを設けています。夏期講習は中1・2で5日間、中3・高1で4泊5日の合宿に全員が参加し、高2で約30講座、高3で約60講座のなかから自分の進路に合ったものを選択できます。この徹底した学習サポートの成果は大学合格実績にも表れており、2022年春の卒業生308名中、国公立大学に18名、早慶上理に17名、GMARCHに97名が合格しました。山田先生は、「本校の面倒見の良さは、『手取り足取り』ではなく、認める、応援する、評価する、あらゆる知恵をこらす、そして待つ、ということです。生徒の可能性を信じて、サポートを徹底しています」と述べました。

 2023年度入試は、例年どおり、中高一貫入試と特別選抜入試に分けて実施します。山田先生は「過去問で出題の傾向をつかんで対策してください」とアドバイスを送りました。

イメージ写真 都営三田線「白山」駅から徒歩3分、多くの学校が並ぶ文教地区にキャンパスがあります。2024年度には系列校3校がワンキャンパス化される予定です

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