受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

長崎日本大学中学校

2022年10月3日(月)

感動を共有できる体験型プログラムで、輝いて生きるための「発信力」を磨く

 長崎県諫早市にキャンパスを構える長崎日本大学高等学校・中学校は日本大学の準付属校です。1967年に高校が誕生し、1991年に長崎日本大学学園に改称すると同時に、中学校が開校しました。高校から入学する生徒を含めると1600名前後の生徒が在籍する、長崎県内では最も規模が大きい中高一貫校です。

 オンライン説明会での冒頭で校長の池内一郎先生があいさつに立ち、「わたしたちの目標は『チーム日大として感動を共有できる学校』をつくることです。感動は変化をもたらし、変化は子どもたちの成長を促します。長崎という自然豊かで落ち着いた環境でトップレベルの教育を提供します」とメッセージを送りました。

 続いて、中学入試広報部主任の宮本宏昭先生が中学入試について説明しました。2023年度の首都圏入試は、お茶の水にある日本大学理工学部と、神奈川県藤沢市にある日本大学生物資源科学部の2か所の会場で、1月6日に実施されます。入試傾向と奨学金制度について紹介し、続けて「多い年には、首都圏の2会場で1500名以上が受験します。このため、当日は会場が混雑します。終了後の待ち合わせの場所をあらかじめしっかり確認しておいてください」とアドバイスしました。

 次に、卒業生の大学合格実績と教育内容の説明に移りました。2022年春は、九州大学や長崎大学のほか、東京外国語大学や奈良女子大学といった他の地域の国公立大学にも多くの合格者を輩出しました。日本大学へは例年、医学部・歯学部・薬学部といった難関学部にも合格しています。宮本先生によると、中学からの内部進学生の約7割は国公立大学、最難関の私立大学、医学部医学科をめざしているとのことです。それを支えているのは「豊富な授業数」と「放課後講座」です。授業数を公立中学と比較すると、英語は約2倍、数学は1.7倍に上ります。「授業を受けた当日に家庭で学習内容を確認し、次回の授業で小テストを受ける」というサイクルで基礎学力の定着を図っています。また、放課後講座や長期休暇進学講座では、個々の学力に応じてきめ細かいサポートを行っているほか、受験を意識した実戦的な問題にも取り組みます。

 同校では「至誠・勤労・創造」という校訓に基づき、教育スローガンに「輝いて生きる力を育む」を掲げています。宮本先生は「これからの時代、輝いて生きるためにはさまざまな力が必要ですが、なかでも発信力の育成に力を入れています」と話しました。

 発信力を鍛えるプログラムとして導入されているのが「CAT(Communicative Ability to Take off)PROJECT」であり、その代表が学年をまたいで学ぶ「先輩学」です。そこでは、中3の生徒が高校生の先輩からコース選択や文理選択などのアドバイスをもらう「座談会」、高校生が中学生に教える「授業体験」などを実施しており、「高校生にとっては発信力を磨く場となり、中学生は高校生をお手本にできる、中高一貫校ならではの体験学習の場が『先輩学』です」とのことです。

 授業で身につけた発信力は同校独自の英語教育プログラム「GEP(Global Education Project)」の活動でも生かされています。これは、6年間をかけて英語でのコミュニケーション能力を高めると同時に、国際的な視野を持つ真の国際人を育成しようとするものです。中1で「英語劇」を、中2で外国人留学生に英語で観光地を案内する「長崎英語さるく」を体験した後、中3・高1では留学生との交流を深め、高2では全員がオーストラリア語学研修に参加します。宮本先生は「高3は、それまで培った英語力を生かして、みずから進路を切り開いていきます。年々、海外大学への進学希望者も増えています」と結びました。

イメージ写真 校舎は2018年に完成しました。キャンパスから徒歩7分の場所には男子寮「明倫館」があります

www.nagasaki-nichidai.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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