受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

細田学園中学校

2022年10月13日(木)

好きなことや得意なことを伸ばすdots(原体験)教育で、未来を生き抜く力を育む

 1921年に創設された細田裁縫女学校を前身とする細田学園女子高等学校は、1999年に共学校となり、校名も細田学園高等学校に変更しました。2019年4月には中学校を設置し、中高一貫校として先進的な次世代型教育を実践しています。

 説明会であいさつに立った校長の荒井秀一先生は「本校が大切にしているのは、建学の精神である『愛と奉仕』に基づいた人間教育です。心身ともに成長の著しい中高6年間は、成績だけにとらわれず、信頼できる友人や教員と良い人間関係を築くことが重要です。本校では、複雑で不確実な新たな時代に備え、多様なことに挑戦し、仲間と協働しながら成長できる環境を整えています」と話しました。

 続いて、理事長・学園長の持田直人先生が、教育概要について紹介しました。「現在の中学生や高校生が社会の第一線で活躍しているであろう2040年は、グローバル化がさらに進んでおり、世界が変化するスピードも加速しているでしょう。こうした時代に必要なのは、好きなことや得意なことを伸ばし、社会に貢献していく力です。本校での6年間でそれを養い、自分の考え方や生き方の土台を築いてほしいと願っています」と述べました。

 同校では「中高6年間の多感な時期にたくさんのdots(原体験)を得るべき」という考えの下、「dots教育」を展開しています。生徒は授業・学校行事・部活動などを通して多様な「人」「もの」「こと」に触れ、自身の個性・価値観を育みながら、「未来創造力」「国際力・英語力」「人間力」を養っていきます。

 最後に持田先生は「人生を決める大事な6年間を過ごす場所だからこそ、偏差値ではなく本人が本当に行きたい学校かどうかで判断することが大切です。自分を信じ、自分の基準で決めましょう。自分が決めた学校で出会った人たちは、その後も長くかかわり合う『第二の家族』となるはずです」と受験生にメッセージを送りました。

 授業の様子や学校生活については、中学教頭の山中聖子先生が動画を交えて説明しました。まず、冒頭で触れたのは今年度からスタートする新キャリア教育「FDC(Future Design Creation)教育」です。これは文部科学省の「教育課程特例校制度」の指定を受け、探究活動を教科と融合したカリキュラムとして新設されました。授業は週3回行われ、生徒たちは週ごとに変わるテーマに沿って、グループワークに励みます。また、プロ監修の社会課題解決型コンテンツにも取り組んで、実践的な論理・分析スキルを磨きながら、プレゼンテーション能力も養成します。

 一方、学びの手法としては、すべての学習活動に「DITOメソッド」を採用しています。これは、自分が何をやるか「Define(定義する)、Input(入力する)、Think over(熟考する)、Output(出力する)」という学びのサイクルの頭文字を取った造語です。生徒たちは中1から自主的に課題を設定し、調査・議論・発表を通して、思考を深める学びを繰り返します。このDITOメソッドは、学習はもちろん、日々の生活や学校行事でも繰り返し、主体性やチャレンジ精神を育んでいきます。

 英語教育については、高3までに国際的な言語能力指標であるCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)でB2(海外大学への進学が可能とされるレベル)に相当する英語力の養成をめざして、習熟度別に少人数制での授業を実施しています。週6コマのうち3コマは複数の外国人教員が担当しているほか、オンライン英会話などアウトプットの場も設けられており、海外大学に進学できるレベルにまで無理なく英語力を鍛え上げます。さらに、希望者は中3の2学期から1年間留学できる制度もあり、帰国後は国内・海外の両方を視野に入れた進路選択が可能になるよう、万全のサポート体制を整えていることが伝えられました。

イメージ写真 2021年春に中学生専用フロアを備えた新校舎が完成。全館にWi-Fiが完備された、先進的で快適な環境です。エントランスホールはコミュニケーションの場となっています

www.hosodagakuen.jp/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ