受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

栄東中学校【東大クラス】

2022年10月17日(月)

ALの機会が豊富な東大クラス
「みずから学ぶ姿勢」を育てる

 国公立大学や医歯薬系学部に毎年多くの合格者を輩出している栄東中学・高等学校は埼玉県内でも、有数の進学校です。1月に実施される中学入試では例年、首都圏の広いエリアから受験生が集まり、2022年度の応募者総数は延べ1万2209人となりました。

 そんな同校では、中学から「東大クラス」と「難関大クラス」が設置され、入試日程も異なります。この日の説明会は「東大クラス」にスポットを当てて行われました。

 中学入試の成績によって分かれる二つのクラスは、学びの「深さ」に違いがあり、東大クラスでは、アクティブ・ラーニング(AL)型の授業をより多く取り入れています。課題研究やグループワーク、ディスカッション、プレゼンテーションなどの機会が豊富で、みずから学ぶ姿勢を育むとともに、人間力の向上を図っています。

 あいさつに立った校長の田中淳子先生は、「わたしが担当する東大クラスの中1の英語では、入学当初に一から教えるので、英語があらかじめできなくても心配ありません。ただし、夏以降は1か月に1回ほど『自分の意見を英語で表現する』ことを目的に、物理・国語・音楽など他教科の教員を集めて、生徒と英語で議論する授業を実施します。それが本校の英語のアクティブ・ラーニングです」と力強く話しました。

 続けて、世界ジュニア競技大会女子200m背泳ぎで金メダルを獲得した生徒が在籍する水泳部や、数々のテレビ番組で名を残すクイズ研究部などの活躍を紹介しながら、「こうした活動もアクティブ・ラーニングの一環です。中高6年間で、それぞれの生徒が自分の生きがいや生きる道を見つけ、将来、社会で活躍するための力を身につけてほしいと願っています」と結びました。

身につけた知識を応用する場として
各種の学術イベントや校外ALを実施

 次に、入試広報担当の市原貴紀先生がALの実践例について紹介しました。同校では多様化する大学受験に備え、中学段階で「栄東科学オリンピック」というイベントを開催しています。これは、科学について、1次(筆記試験)と2次(当日発表される課題に対し、その場で解答を導き出す)の試験を実施し、その点数を競い合うものです。市原先生は「2次では予想以上に深く思考した解答が多くて感心しました。特に中1生が優秀で、中学受験を通じて学力とともに思考力が培われているのでしょう。1次で出題したのも中学入試の類似問題です。受験勉強は大変ですが、入学後にもきっと生かせるはずだとお子さまに伝えてください」とエールを送りました。

 基礎・基本を定着させる学習とともに、学んだ知識を応用する課外活動のALにも力を注いでいます。たとえば、中2の校外ALでは日本の伝統文化などを事前調査したうえで京都を訪れ、実際に体験して理解を深めます。さらに、オーストラリアを訪れる中3の修学旅行では、現地校で英語によるディスカッションやファームステイを体験します。このほかにも、卒業生から自身の職業について話を聞く「ジョブ・コンテンツ」など多様な企画があります。

 2023年度入試も、新型コロナウイルス感染症対策を講じたうえで実施します。一般入試の初日となるA日程は1月10日・11日に日程を分け、三つの会場を使用することが伝えられました。

イメージ写真 部活動が活発で、生徒のほぼ全員が参加。2面のグラウンドや室内温水プールなど施設も充実しています。食堂もありますが、中学生は月曜から金曜まで完全給食です

www.sakaehigashi.ed.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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