受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京成徳大学中学校

2023年5月25日(木)

主体的な学びを実践し、「成徳」の精神を持つグローバル人材の創出をめざす

 東京成徳大学中学・高等学校は2025年に学園創立100周年を迎えます。それに伴い、同校では、2022年度より「成徳」の精神を持つグローバル人材の育成を目的とした教育環境の整備を進めています。「英語コミュニケーション能力」の育成と「ICT教育」には特に力を入れており、生徒たちが主体的に学ぶことで人間性、創造性を高めるとともに、学力を向上させ、心身、グローバル・マインドなどの成長を促すプログラムを展開。生徒が自分の可能性に気づくことで、学ぶべき道を自走できるように指導しています。

 この日のオンライン説明会では、最初に教育方針を紹介するビデオが上映されました。続いて校長の木内秀樹先生が「本校では建学の精神として『徳を成す人間の育成』を掲げ、『成徳』の精神を持つグローバル人材の育成をめざしています。そのような人になるには、勉強だけではなく、日ごろから人格を鍛えて品格のある行動をとり、自分の生き方を考えていくことが大切です。そのため本校では『自分を深める学習』を特に重視しています」と述べました。

 次に登壇した入試広報部部長の岩崎洋二郎先生は教育方針について、「本校では学びに対し、『未来を見据える』『世界を知る』『自分を拓く』という三つのコンセプトを掲げています。学びは中高の6年間で完結するものではなく、自己実現に向けて一生続けていくものです。主体的に学ぶ力を養うことにより、生徒の将来の夢を広げ、形にしていきたいと考えています」と説明しました。さらに、基礎学力の定着を図る「教え型」、生徒が互いを高め合う授業を実践し、協働的な学びを促す「学び型」という二つの教育手法を駆使しているのが特徴です。補習・講習を行うほか、ダブル担任制度を採用して、学習サポートを充実させています。夢への通過点となる国内外の大学への進学指導も国内・海外を問わず強化しています。

 続いて、ICT活用推進部部長の和田一将先生が、動画を交えながら英語教育を中心とした授業内容や特色あるプログラムについて紹介しました。和田先生は「授業では動画や音楽、スケッチを多用し、実用性を持たせています。英語がより身近になり、理解が深まります」と語ります。加えて「英語力は学校の取り組みと連動することによって向上します。留学はその一つで、語学力を伸ばすだけではなく、見聞を広め、挑戦心や好奇心・自律心を養い、人間的にも成長できる絶好の機会となります。中1から語学演習を重ねて準備し、帰国後は現地で見聞したことや身につけた能力で自己の可能性を探ります。その意味で、留学プログラムは6年間継続していきます」と語りました。留学制度は、まず中2全員が参加する2週間の「セブ島短期語学留学」、そして中3では留学タイプとグローバル教育(国内タイプ)が選択でき、留学タイプではニュージーランドで3か月間の学期留学を行います。グローバル教育(国内タイプ)では3か月間、日本で国際交流などを体験できます。また、高校卒業後に向けて、50校の海外大学の指定校推薦制度も導入されています。このほか、1年間かけて大学のゼミのような探究学習に取り組む「Diversity seminar」、東京工科大学と教育提携した「プログラミング教育」などのプログラムも実施。「自分を深める学習」では、「自分とは何か」「なぜ学ぶのか」「どう生きるのか」といった課題に6年間かけてじっくり向き合います。

 最後に入試の説明がありました。特徴的だったのは、AO入試ともいえるDistinguished Learner(DL)選抜入試です。同校では「成徳の精神を持つグローバル人材」の資質として「チャレンジ精神」「創造性」「主体性」の3要素を挙げ、これらを備えた生徒を「自律した学習者」と定義しています。DLではグループセッションから解答を導くまでの過程を通してこの3要素を評価し、入学後に必要な探究学習や主体的な学びへの対応力を見極めます。和田先生は「DLは新タイプの入試ですが、今後の学校説明会で体験可能です。また、受験料は受験回数にかかわらず一定で、追加はありません。本校の学びに興味を持つ人には、広く門戸を開いてお待ちしています」と締めくくりました。

イメージ写真 東京メトロ南北線「王子神谷」駅から徒歩5分の場所にある共学校。併設の高校では、内部進学生と高校からの入学生の校舎を分け、それぞれが別々のカリキュラムで学んでいます

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