受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

佼成学園中学校

2023年5月27日(土)

体験を重んじる「行学二道」の精神で“男子が大きく成長する学校”をめざす

 「行学二道」を校訓に掲げる佼成学園中学校・高等学校は、確かな学力と情緒豊かで健全な心身とを兼ね備えた人物の育成をめざす男子進学校です。1956年の開校以来、学問による知識の習得のみならず、体験による人格の向上も重んじており、その校風は、高校の野球部やアメリカンフットボール部が数々の大会で好成績を残しているところにも表れています。

 最初にあいさつに立ったのは今年4月に校長に就任した青木謙介先生です。青木先生は「男の子は、中等教育課程の6年間で何を体験し、何を学んだかによって大きく変わります。本校では、自己肯定感や批判的思考を養う学びの機会が豊富にあります。未来のリーダーとしてふさわしい人材に育てるためです。本校のキャッチフレーズである“男子が大きく成長する学校”とはそういう意味です」と話しました。

 次に青木先生は、スライドを使って、同校の中学入試における総志願者数と入学者数のデータを紹介しました。総志願者数は、2022年度は1401名でしたが、2023年度は1736名に増えています。また、入学者数も増加しています。通常は1学年150名の5クラス編成ですが、2023年度の新中1生は1学年191名となったので、これを6クラスに分けて学級活動をスタートさせました。志願者数が増えた理由について、青木先生は「ICT教育の充実で、コロナ禍で休校を余儀なくされた時期も高い教育水準を維持できたことや、英語教育改革、探究活動、大学合格実績について、多くのご家庭からご支持をいただいたことが後押しになったのではないでしょうか」と分析しました。

 続いて、同校のOBでもある広報部長の南井秀太先生が教育内容について説明しました。「本校は立正佼成会が社会貢献事業の一環として開設した学校ですが、宗教教育や宗教行事などは一切ありません。『平和な社会の繁栄に役立つ若者の育成』という建学の精神を礎とする、一般的な男子校であるとお考えください」と強調しました。

 その前提を確認したうえで、同校が特に力を入れている試みとして紹介されたのが、2022年度から改革を進めている英語教育です。これによって、中学校の英語の授業は週に8コマ確保され、そのうち4コマが「Practical English」と呼ばれる実用英語を身につけるための時間となりました。中2の2月には、フィリピン・セブ島で行われる2週間の英語留学に全員で参加します。これらの成果として、中1終了時点で英検®3級以上を取得した生徒の割合が上昇しています。2019年度は9%だったのに対し、2022年度は45%にまで急伸したとのことでした。

 探究活動にも熱心に取り組んでいます。成果をアウトプットすることはもちろん大切ですが、それ以前に、興味のある事柄についてとことん考え抜く姿勢を重視しているのが特徴です。その一つの例として、南井先生は高3の生徒による「カルシウムがザリガニに与える影響」という研究を挙げました。この研究は、第8回高校生国際シンポジウムにおいてグランプリである文部科学大臣賞を受賞したそうです。南井先生は「探究活動で養う“物事を主体的に考える力”は、社会人になってからも役立つ汎用性の高い能力」と前置きしたうえで、「探究を通して自分の資質を見いだし、将来、社会への貢献者として活躍してくれることを期待しています」と話しました。

 これらの取り組みの成果は、大学合格実績にも表れています。2023年度は、東京工業大学や東京医科歯科大学を含む国公立大学に57名、早慶上理に68名、GMARCHに156名が合格するなど、いずれも過去最高の数字を記録しました。また、海外大学にも6名が合格しています。「なかには『早慶に合格できなかった場合はシドニーの大学を考えている』と話した生徒もおり、意識の変化に我々も驚いています。日々の取り組みや教員とのやりとりのなかで、視野が広がっていることを実感しています」という南井先生のコメントからは、さまざまな教育改革の成果が表れ始めていることがうかがえました。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 高校の自習室にはOBの大学生チューターが常駐して、幅広く生徒をフォローするなど、指導体制を充実させています

www.kosei.ac.jp/boys/ 別ウィンドウが開きます。

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