受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

女子美術大学付属中学校

2023年7月1日(土)

充実した環境で「知性」と「感性」を伸ばし、専門的な美術教育を展開

 1915年に私立女子美術学校附属高等女学校として開校した女子美術大学付属高等学校・中学校は、日本では唯一、世界でも稀有な美術大学付属の中高一貫校です。「智の美」「芸(わざ)の美」「心の美」の三つの美を育み、美術を通して、「我が国の文化に貢献する有能な女性を育成する」ことをめざしています。

 オンラインで開催された説明会で校長の石川康子先生は、「本校には、絵を描くことが好き、ものをつくるのが好きという、個性豊かで多才な生徒が集まっています。大学と同時開催の女子美祭をはじめ、運動会、美術鑑賞、スケッチを実施する春季旅行、フランスやイタリアへの美術研修旅行など、学校行事に美術的要素が多く含まれていることも特徴です」と述べました。課外活動も盛んで、美術部、ファッションアート部、クロッキー部、絵本部といったアートにまつわるクラブを含めた19の文化部と10の運動部、6の同好会があります。石川先生は「入学試験の科目には美術がありません。『美術が好き』という気持ちがあれば、画力は入学後に育てていきますので、安心してください」と強調しました。

 次に、広報部主任の並木憲明先生から学校概要について説明がありました。同校では、特定の教科に偏らず幅広く学ぶリベラルアーツを重視したカリキュラムの下、「知性」と「感性」の両方を伸ばしています。「中学時代は知性が感性を支える時期と捉え、しっかりと学習に取り組みます。高校はあえて普通科課程としていますが、美術に重点を置いた学びで生徒一人ひとりの感性を磨き、『好き』を力にする教育を実践しています」と並木先生は話します。また、さまざまな教科で美術の要素を取り入れた教科横断型の授業を実践しているのも同校ならではです。英語と美術を融合したオリジナル授業「Art in English」では、グローバルに活躍できる表現力を磨いていきます。

 進路については、卒業生の約90%が美術系の大学・学部に進学し、そのうち約75%が女子美術大学・同短期大学部に内部推薦で進学しています。一方で、美術系以外の学部・学科を志望する場合は、高3の美術の授業をすべて受験に必要な学科に振り替えることができる「学科選択制度」があり、多様な進路に対応する体制も整えています。

 中学入試に関する説明は、入試委員長の中村治先生が担当しました。2024年度の入試形態や出題傾向に大きな変更はなく、2月1日午前、2日午後、3日午前のいずれの入試も、1人につき3分ほどの面接が課されます。2日午後の「女子美 自己表現入試」は、発想力や表現力を生かして、当日与えられた問題に記述で答える試験です。中村先生は、入試のテーマとなる「考える力・伝える力」について、「日ごろから筋道を立てて考え、問題のより良い解決方法を記述・表現し、わかりやすく伝えることを心がけておいてください」とアドバイスしました。

 最後に、美術科主任の遠山香苗先生が、美術教育について詳しく説明しました。「校舎には美術室10室、CG室1室を備え、中学絵画室や中学デザイン室など、中学生のための美術教室もあります。美術科の教員は18名いて、絵画、デザイン、工芸・立体など専門が異なるため、それぞれの分野をていねいに指導しています」と、充実した美術教育の環境をアピールしました。中学では週4コマの美術の授業のなかで、風景画や静物画、工作、陶芸、染め物、木工などの楽しい課題に取り組み、高1は週7コマ、高2・3は週10コマと授業時間が増えていきます。高2以降は「絵画コース」「デザインコース」「工芸・立体コース」に分かれて専門性を深め、高3では3月に東京都美術館で開催される卒業制作展に向けて、全力で作品の制作に打ち込みます。遠山先生は、「本校では、皆さんの『美術が好き』という気持ちを6年間かけて大切に育て、大学での学びにつなげていきます」と語り、説明会を締めくくりました。

イメージ写真 女子美生にとって作品制作は日常です。そして、作品をつくることは自分を見つめることでもあります。生徒は日々の生活のなかで非認知能力を高めていきます 

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