受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

国学院大学久我山中学校

2023年6月29日(木)

男女それぞれが輝く「別学制」の下、目標に向かって全力で取り組み続ける姿勢を養う

 授業では男女それぞれの特性に合わせた指導を別校舎で行う一方、部活動や委員会活動などでは協働する「男女別学」が国学院大学久我山中学高等学校の特色です。今回の学校説明会では、入試広報部長の三戸治彦先生が「教育方針」「男女別学」「学習と進路」について紹介しました。

 まず「教育方針」では、同校のスローガン「きちんと青春」について触れました。これは、現在、新聞記者として活躍している卒業生が同校での6年間をひと言で表したものです。三戸先生は「このひと言に本校の特色が端的に表現されています。頭髪・服装を整える、あいさつをする、時間を守るといった当たり前のことを当たり前にできる人間になってほしいのです。また、何事にも前向きに取り組み、失敗してもあきらめずに努力し続ける人間になってほしいとも考えています」と話しました。

 「男女別学」については、中高時代の男子と女子とでは、成長のスピード、授業への向き合い方、理解の深め方が違うと、同校ではとらえています。そのため、それぞれの特性に適した指導を行う必要があるという考えから導入しています。男子部には学業と部活動の両立を図りながら難関大学への現役合格をめざす「一般クラス」と、最難関国公立大学または医学部医学科に挑む「STクラス」とが設置されています。女子部には日本の伝統文化や歴史を深く学びつつ、難関大学や海外大学進学も視野に入れる「CCクラス」と「STクラス」とがあります。

 同校は日本の伝統文化や歴史の研究の研究に強みを持つ國學院大學の付属校でもあり、男子部・女子部ともにその特色を生かした教育を行っています。男子部では、世阿弥の一生やそのことば、能の歴史を学んだうえで、能面や能衣装に直に触れ、現役能楽師から舞や謡を学び、みずからも体験する「能楽教室」を中2の10~12月に実施しています。武道も礼儀を身につける場として重視されています。中1で柔道を、中2で剣道を学び、中3以降はいずれかを選択します。一方、女子部では1年を通じて日本の伝統・文化を学ぶ「女子特別講座」を開講しています。中1の「ことば」から始まり、中2は「華道」を、中3は「茶道」を、高1は「能楽」を、高2は「日本舞踊」を、好は「マナー」を学びながら、日本の礼儀作法や美しい所作を身につけます。高2の修学旅行は「もっと日本を、もっと世界へ」がテーマで、奈良・京都を訪れる「探究コース」か、ニュージーランドの現地校で交流を深める「発信コース」かを選択できます。

 最難関国公立大学または医学部医学科に挑む「STクラス」も男女別に編成されていますが、「STクラス」では、基礎力を固めながら発展的な学習にも取り組み、数学は中2で中学領域の学習を終了します。放課後に校外模試対策や外部資格検定対策などを行う「ST特別演習講習」では「応用」分野の授業が必修とされるなど、生徒の目標進路を実現させるために徹底的なサポートを行っています。2023年度は、東京大学へは男子3名、女子1名が現役で合格しました。東京工業大学へは男子2名、女子1名が現役で合格を果たすなど、堅調な実績を残しています。

 続いて「学習と進路」について説明がありました。同校では授業以外の学習サポートも充実しており、中1から高3までの夏休みには夏期講習を6日間、冬休みには冬期講習を4日間、それぞれ開講しています。高校生の成績上位者には、6泊7日の夏期合宿講習、希望者を対象とした朝講習を実施。さらに今年度からは中学全学年を対象とした有料の「放課後個別学習ルーム」が設置されました。三戸先生は「中学時代の学習姿勢の確立はとても重要です。月~土の放課後に、専属スタッフが自学自習をサポートします」と語りました。

イメージ写真 自習室や図書館を備えた学習センター、物理・化学・生物・地学それぞれの実験室を備える理科会館など施設が充実。部活動も盛んで、野球、ラグビー、サッカーなどの強豪校としても知られています

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