受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

江戸川学園取手中学校

2023年6月29日(木)

面倒見が良い指導で、希望する進路に合わせた三つのコースで生徒の夢の実現をサポート

 茨城県有数の進学校として知られる江戸川学園取手中・高等学校は、「心力・学力・体力」のバランスの取れた三位一体の教育を実践しています。1978年に高校が、1987年に中学が創立されました。2014年には小学校も開校し、小中高の12カ年一貫教育が行われています。

 説明会の冒頭では、学校生活を紹介した動画が上映され、3月に実施されたアメリカ・アカデミック・ツアーや、5月に開催された体育祭の模様も確認できました。続いて登壇した校長の山本宏之先生は、「生徒の夢は学校の目標」という教育目標、「心豊かなリーダーの育成」という教育理念、「規律ある進学校」という教育方針に触れ、「リーダーには規律も求められますが、本校では規則で縛るのではなく、思いやりを持つことを大切にしています」と述べました。

 海外研修にも力を注いでいます。2023年度は、オーストラリア短期留学とSDGsスタディツアー(カンボジア・ベトナム)が行われる予定です。来年度は、高2のカナダ修学旅行を含め、すべてのプログラムを実施する方向で動いているそうです。

 部活動も盛んで、7割以上の生徒が参加しています。昨年度は、チアリーダー部、陸上競技部、模擬国連同好会が全国大会に出場しました。また、「アフタースクール」では、大学受験に向けての補講や体験型の実験講座などが開講されます。自習スペースも完備されているので、放課後はそれぞれの生徒がみずから何をするかを選び、有意義に過ごしています。山本先生は「面倒見の良さが本校の強みです。すべての生徒をきちんとフォローしていきます」と結びました。

 次に、中等部副校長の岡室秀幸先生が、教育内容について説明しました。中学では「東大ジュニア」「医科ジュニア」「難関大ジュニア」の3コース制をとっています。所属するコースについては、中学入試での出願時に選択します。入学後のコース変更は生徒本人の希望があって、成績など一定の条件が満たされた場合に限り認められます。中学のクラスは付属小学校からの一貫生を交えて編成され、高2からは高校からの入学生と同じカリキュラムで学びます。

 「人格・人柄・人間性」という土台を作る道徳教育としては、年に6回、中1対象に実施される校長講話があります。偉人の人となりを紹介し、リーダーとしての心構えや資質を養う内容のものが多くなっています。道徳の授業では自分の考えを言語化することを重視し、いじめ、多様性などさまざまなテーマでディスカッションを行ったうえで、生徒が書いた感想に担任がコメントをつけるという取り組みを継続しています。

 学習指導では、学校の授業で大学受験に対応できるよう、綿密に組まれたシラバスに基づいた授業が展開されます。第1タームとなる中1・2では、基礎をしっかり固めるためにていねいな指導を行います。第2タームの中3・高1では、さまざまな経験を通して社会に目を向け、将来のビジョンを持たせます。岡室先生によると、「この時期にどんな経験を積むかが最も重要」とのことです。最終段階となる高2・3では、生徒の夢の実現に向けて、入試情報の提供も含めて手厚くサポートしています。岡室先生は「行事などのさまざまな経験は点のようなものですが、点と点が結ばれると線になります。線が集まって面になると、さらに深い学びにつながっていきます」と説明しました。

 入試については、中等部入試担当の遠藤実由喜先生が説明しました。2024年度の大きな変更点は、帰国生入試が廃止されることです。「帰国生の条件をわずかに満たさないというケースもあるためです。英語力に自信のある受験生は、英語型入試を受験してください」と述べました。また、第3回入試(2月5日)の出願は2月4日午後8時まで受け付けます。さらに、各回の入試で合格し、延納手続きをした受験生の入学手続きは2月5日午後2時までとなり、これまでよりも時間が繰り上がります。

イメージ写真 豊かな自然に囲まれた広大なキャンパス。自然科学棟や2020年に完成した新体育館「Sakura Arena」などがあり、施設も充実しています

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