受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

中村中学校

2023年7月20日(木)

心と知力の指数を高め、他者を思いやりながら協働できる自立した女性に

 女子教育の先駆けとして1909年に設立された中村高等女学校は戦後、中村中学校・高等学校になりました。「清く、直(なお)く、明るく」を校訓とし、人格形成を重視していることは変わりありませんが、近年では特色あるキャリア教育やAIを活用した学習サポートなど、時代の変化に合わせた取り組みも始めています。

 オンラインで行われた説明会の冒頭では、教頭の江藤健先生から同校の魅力が語られました。中学は1学年100名程度の小さな規模で、1クラスの人数が30名以下であることについては、「一人ひとりに寄り添いながら、きめの細かい教育を実践しています。毎年実施されている校内アンケートでは、『面倒見が良い』という評価をいただいています」と話しました。東京都指定名勝である清澄庭園の向かい側に位置する、落ち着いた環境も魅力です。新館には明るいカフェテリアや自習室などの施設が整えられています。

 次に、入試について説明がありました。一般入試、特待生入試、適性検査型入試、エクスプレス入試、ポテンシャル入試、帰国生入試と、6種類の入試を実施しているのは、「多様な個性を持つ生徒を迎え、お互いに刺激し合いながら成長してほしいという思いがあるからです」と江藤先生は語ります。

 同校では、“EQ”と呼ばれる心の知能指数を高めるとともに、教科学習で養われる「認知型学力」と、探究学習などで育まれる「非認知型智力」を6年間で築くことが目標とされています。「認知型学力」を高める取り組みとして、2022年度より放課後学習システム「My Growing Tree」を導入し、集中して自学自習ができる環境を校内に整えました。平日は午後8時まで、土曜は午後6時まで校内で自習が可能なうえ、生徒の質問に対応できるチューターが常駐しています。また、AI教材を活用して個別最適化した学習システムも構築しました。このような徹底した学習サポートによって、生徒一人ひとりのつまずきを見逃さないようにしています。

 一方の「非認知型智力」について、江藤先生は「ひと言で表すなら、『他者への思いやりの心』です。学力は重要ですが、現代社会で生き抜いていくためには、他者と協働する力も必須です」と話します。探究学習はもちろん、教科学習においてもグループで表現・発表する場を多く設けているのはそのためです。集団で目的を達成するプログラムであるPA(プロジェクトアドベンチャー)など、新しい取り組みにも積極的です。

 続いてキャリア教育について、江藤先生は「本校では、『どこの大学に行きますか』という進路指導は行っていません」と話します。生徒たちがめざす「30歳からの自分」を設定し、その目標を達成するのに必要なスキルや資格を得るには何をすればよいかを考えて、中1から「逆算」して考えていきます。中1・2では自己理解と自己肯定感の獲得を目標にグループワークに取り組み、中3では社会の仕組みを知るために、職業研究や企業探究などを行います。高1・2では、自分自身の適性をじっくりと探究し、高3で確固とした目的意識を持たせるよう導くという流れです。

 なお、同校には、担任とは別の教員がもう1人つき、個別にエントリーシートの作成指導や小論文指導、面接練習などにあたる「キャリアサポーター制度」があります。その成果として、2022年度春には学校推薦型選抜で東京大学教育学部(文科三類)に合格者が出たことが伝えられました。

イメージ写真 新館1階「プラットフォーム」には自学自習用の設備が整備され、必要な家庭学習時間を学校だけでも確保できるように、午後8時まで残って取り組むことができます

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