受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

片山学園中学校

2023年8月24日(木)

学習塾の教育システムで現役合格に導く富山県唯一の中高一貫校

 片山学園中学校・高等学校は富山県で初めてで、かつ唯一の中高一貫校です。北陸最大の学習塾である育英センターが母体となり、2005年に中学が、2008年に高校が開校し、2019年には初等科(小学校)も開設されました。「孝・恩・徳」を教育理念とし、国際社会に貢献する真のリーダーの育成をめざしています。

 この日のオンライン説明会には中学校・高等学校教頭の杉林功一先生が登壇しました。「本校の歴史はまだ長くありませんが、学習塾で蓄えたノウハウがあります。開校当初より難関大学への現役進学に力を入れ、成果を挙げてきました」と語り、大学合格実績を紹介しました。特に医学部医学科への進学者が多く、これまでの卒業生1268名の12.1%に相当する153名が医学の道に進んでいます。2023年春は卒業生95名中、京都大学の2名を含め、国立大学の医学部医学科に現役で11名が合格しました。

 続いて、杉林先生からは、こうしたすばらしい進学実績を支える同校の教育体制と授業について説明がありました。同校は、中学の募集定員が80名で、1学年は3クラスという少人数制です。そのうち1クラスが成績優秀者による選抜クラスで、3クラスとも中高一貫カリキュラムに沿って先取り学習を行い、高1からは習熟度別クラスで学びます。高2からはさらに文系・理系に分かれて習熟度別授業を行い、志望する大学に向けて学力を養うクラスを編成しています。杉林先生は「授業では基礎・基本を大切にしているのはもちろんですが、思考力・判断力・表現力を伸ばす生徒たち自身による対話型の学びも多く取り入れています」と述べ、数学でのグループワークの様子や、3回に1回は授業で実験を行うという理科の様子がスライドを使って紹介されました。

 英語・数学・国語では希望制・指名制の放課後補習が行われ、自習室は中学生も平日の午後7時50分まで利用できます。中高一貫校であるメリットを生かして、中学生が高校生の先輩から学習や進学のアドバイスが受けられる機会も設けています。杉林先生は「本校では入学時から学習塾出身の教員が進学指導を行い、保護者向けの大学入試説明会も開催しています。進路指導体制は充実しています」と語りました。

 ICT教育も早期から導入しており、オンライン英会話をはじめ、各教科の授業で1人1台のタブレット端末を活用しています。杉林先生は「生徒たちはクラブや生徒会の活動の場面でも積極的にタブレット端末を利用しています。個人で購入するのではなく、学校から貸与されたものを使用するので、故障や破損の場合もすぐに代替品を貸すことができます」と説明しました。

 さまざまな国際交流プログラムも今年度から再開しました。高1全員が参加する英国語学研修のほか、希望制の留学プログラムも充実しており、オーストラリア短期留学、スイス短期留学、フランス短期留学などがあります。

 なお、中学入試は、同校を会場とする推薦入試や一般入試のほかに、東京・名古屋・大阪の3会場で行う「国内入試」と、同じ日の午後に行う「算数選抜試験」(2024年度は1月8日の予定)が実施されます。授業料・施設費が免除される「特待生制度」があるのも魅力です。

 最後に、キャンパスから徒歩1分という好立地にある「つるぎ寮」(男子)と「さくら寮」(女子)の紹介がありました。寮長と寮監合わせて7名のスタッフで生徒の生活を24時間支え、富山大学医学部の大学生を中心とするチューターによるサポートも行っています。寮での学習時間は平日2時間、日曜・祝日4時間を確保しているとのことです。杉林先生は「入寮当初はホームシックになりがちですが、先輩たちと交流できる時間を設け、スクールカウンセラーもケアを行います。担任もしっかりフォローしていきますのでご安心ください」と語り、説明会を締めくくりました。

イメージ写真 高1全員が参加する英国語学研修が再開されました。研修先はイートンカレッジで、オックスフォード大学を見学したり、歴史的価値のある観光地を訪れたりもします

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