受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

昭和学院秀英中学校

2023年9月14日(木)

質の高い授業と、きめ細かい進路指導で、一人ひとりの夢の実現に導く

 幕張新都心の文教地区に立地し、千葉県屈指の進学校として知られる昭和学院秀英中学校・高等学校では、海風が感じられる閑静で開放的な環境のなか、生徒の可能性を最大限に引き出す教育が行われています。

 この日の説明会ではまず学校紹介動画が上映された後、入試広報部の長谷川光明先生が学校生活について説明しました。そして、「本校の役目は、生徒一人ひとりが個性に応じた能力を将来にわたって発揮し、向上させるための基礎をつくり、サポートしていくことです」と述べ、「6年一貫教育のメリットを生かした教育課程」「ICT・AI化への対応を促す教育」「探究的な見方と課題発見能力の育成」「一人ひとりの可能性を最大限に引き出す指導」「豊かな心の育成」「社会貢献精神の育成」から成る六つのカリキュラムポリシー(教育方針)を紹介しました。

 これらを実践するために、大切にしていることが三つあります。一つ目は「質の高い授業」です。同校では中高6年間を3段階に区切って学習指導を行っており、中1・2は「基礎・基本の定着」、中3・高1は「応用力の養成」、高2・3は「目標達成・発展的な学習」がそれぞれ目標となります。このように段階を追ってレベルアップしていきます。先取り教育を導入し、数学は中学の内容を中1・2で学び終え、中3から高校の内容に進みます。単に進度を早めるだけでなく、中学の内容でも高校の内容と関係する場合は、中学でも高校内容の一部に触れるとのことです。また、中1の理科では実験室や教室での実験が多いのも特徴です。低学年のうちに理科への興味・関心を高めたうえで、中3から高校の範囲である生物基礎に入るという狙いがあります。なお、国語の古典は中3から先取り授業がスタートします。

 二つ目は「きめ細かな進路指導」です。生徒一人ひとりが将来の夢を見つけられるように、さまざまな機会を通じて意識を高めていくとともに、補習・講習で学力を高め、目標の実現に向けてきめ細かくサポートしています。

 三つ目は「豊かな心の育成」です。中学の体育祭や合唱コンクール、雄飛祭(文化祭)、芸術鑑賞教室、福祉講演会など学校行事が充実しており、保護者から「行事が多いですね」とよく言われるそうです。著名人の話を聞く文化講演会には、これまで元宇宙飛行士の山崎直子さん、ボクシング選手でオリンピック金メダリストの村田諒太さんなどが登壇し、今年はノーベル化学賞を受賞した野依良治さんが来校する予定です。長谷川先生は「体育祭や雄飛祭などの行事は生徒がゼロから作り上げるのが基本です。今年の体育祭は雨でいったん中断し、4日後に再開しましたが、実行委員会の生徒たちがほかの生徒に呼びかけ、一致団結して取り組む姿が印象的でした。本校ではこうした体験を大切にしています」と述べました。

 また、進学実績に関する説明もありました。2023年春は、卒業生229名のうち東京大学への現役合格者は6名でした。既卒生も含むと8名に上り、過去最高に達したそうです。さらに東京工業大学、一橋大学と国公立大学医学部への合格者は19名となりました。最近は旧帝大をめざす生徒が増えており、東北大学には10名が現役で合格したとのことです。長谷川先生は「この学部でこういう学問をしたいという明確な目標を持つ生徒が多くなっています。文系40%、理系60%と文系希望者が少ない分、早慶上智などの難関私立大学への合格者は少なめですが、大学受験で合格することが生徒の夢をかなえることではありません。その先にある、社会で活躍できる人になることが大事だと考えています」と結びました。

 最後に、2024年度入試の変更点が伝えられました。第1回・第2回入試の理科に記述問題が入り、1月22日の第1回の合格発表が翌々日24日に、第2回の入試日がこれまでの2月2日から3日になります。また、午後特別入試と第1回入試では第一志望校の記入が不要になるとのことです。

イメージ写真 キャンパスには人工芝のグラウンドや天井開閉式のプール、冷暖房完備の体育館など、充実した運動施設がそろっています

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