受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

順天中学校

2023年9月19日(火)

進学教育・国際教育・福祉教育を柱に、国際社会で活躍できる人間力を養う

 和算家である福田理軒が1834年に創設した「順天堂塾」を起源とする順天中学校・順天高等学校は、近年、国公立大学や難関私立大学への堅調な合格実績が注目を集める共学の進学校です。校名は「自然の摂理にしたがって真理を探求する」という意味の「順天求合(じゅんてんきゅうごう)」に由来し、建学の精神として受け継がれています。同校は「英知をもって国際社会で活躍できる人間を育成する」という教育理念を掲げ、学び方と生き方を大切にして「真の学力」「真の人間性」を育むことをめざしています。

 この日の説明会は学校紹介の動画上映から始まりました。同校の学びの特徴として挙げられるのが、「系統学習」「探究学習」「統合学習」の三つです。中学では、英語・数学・国語の3教科において基礎から応用へと体系的に知識を深める「系統学習」を行うとともに、「生徒同士の学び合いを通して、学習意欲を高める指導」を心がけているそうです。一方、理科・社会の授業では、フィールドワークや実験などの体験学習を通じて、みずから課題を発見し、解決する力を培う「探究学習」に力を注ぎ、思考力や表現力を養成します。芸術・技術家庭・保健体育・道徳の4教科を“クロスカリキュラム”化した「統合学習」では、保育園や高齢者施設でのボランティア、映像制作、手話など、表現手段を広げるための技術学習に取り組み、人と人とのつながりのなかで人間性を高めていきます。

 続いて、副校長の片倉敦先生が「これからの教育で育成が求められているのは、『創造的学力(主体性)』『国際対話力(多様性)』『人間関係力(協働性)』から成る資質・能力です。本校では大学合格をゴールとするのではなく、みずから課題を見つけ、それを解決できる人材を育成します」と語り、それらの力を育てる「進学教育」「国際教育」「福祉教育」の三本柱について説明しました。このうち福祉教育については、「さまざまな福祉活動を通して自己肯定感が生まれます。人間の価値は偏差値だけでは測れません。本校では、自己も他者も幸せにできる、幅の広い人間に育てます」と語りました。福祉教育では国際化も進んでおり、「ザンビアで暮らす女性の貧困」「ガーナでの児童労働解消」などの課題解決に取り組む生徒が紹介されました。国際交流も盛んで、海外からの留学生を昨年は5名、今年は3名受け入れています。同校からも5名の生徒が1年間の長期留学に出発しました。さらに直近の半年だけでも香港、タイ、ニュージーランドから複数名の学生が、研修のために同校を訪れているそうです。

 今春の卒業生の大学進学実績も紹介されました。それによると、一貫生の57%が国公立大学、早慶上理ICU、GMARCH、医歯薬系学部に進学したとのことです。片倉先生は「本校は1学年90~110名程度と小規模ですが、一人ひとりにきめの細かい進路指導を行っています。高2の12月からは課外講座も受講できます」と語りました。

 続けて片倉先生は、このような国際教育と福祉教育の成果として、文部科学省主催の「トビタテ! 留学JAPAN」に採用される生徒がいることを取り上げました。企画力・計画力・表現力を審査される高倍率の選抜を突破し、今年も同校から3名が採用されたのです。片倉先生は「一貫生は中学生のうちから準備できるので、高1の夏に海外に飛び立てるのがメリットです」と述べました。

 最後に、教頭の井上慶彦先生から入試について説明がありました。昨年は2月2日の第2回と4日の多面的入試(国語・算数)の受験者が増え、全体でも19%増加したそうです。井上先生は「合格の目安は得点率6割です。入学定員は90名ですが、倍以上の合格者を出すので積極的にチャレンジしてください」と話しました。なお、2024年度入試については特に大きな変更はないとのことです。

イメージ写真 2017年に完成した「理軒館」の3階にあるラーニングコモンズ。オープンな雰囲気で、グループでの探究学習や英会話の授業などで活用されています

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