受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

長崎日本大学中学校

2023年8月31日(木)

「至誠・勤労・創造」を土台に発信力を磨き、「輝いて生きる力」を育成

 長崎県諫早市にある長崎日本大学高等学校・中学校は、約1600名の生徒が在籍する県内で最大規模の中高一貫校です。1967年に高校が創設され、1991年に中学校が開校しました。「生徒が主役」の学校づくりをスローガンに掲げ、「面倒見の良い温かい教育」を実践しています。

 オンラインで開催されたこの日の説明会は、中学入試広報部主任の宮本宏昭先生による中学入試の説明から始まりました。2024年度の首都圏入試は、東京都千代田区の日本大学経済学部と、神奈川県藤沢市にある日本大学生物資源科学部の2か所に会場を設置し、1月6日に実施されます。宮本先生は「2023年度の首都圏入試の受験者数は、両会場合わせて1385名でした。受験当日はかなりの混雑が予想されるため、事前に試験終了後の待ち合わせ場所を決めておいてください」と注意を促しました。続けて、各教科の入試問題の傾向と方針に関する詳しい解説があり、「漢字の書き取りは楷書でていねいに」「算数は問題量が多いので時間配分が重要」「生活のなかの理科的な事象に興味を持つこと」「社会の漢字ミスは不正解。自信がなければひらがなで記入を」といった、きめ細かいアドバイスが送られました。

 次に、生徒の一日に密着する形で学校生活を紹介する動画が上映され、教育内容の説明に移りました。同校では、「至誠・勤労・創造」の校訓の下、「輝いて生きる力」を育てる教育活動を行っています。宮本先生は「生徒たちは自分の考えや意見、学んだ知識を周囲にわかりやすく伝える『発信力』を身につけ、世界や未来へ向かって進む『発進力』を培っています」と語りました。6年間を通して発信力を鍛えるために設定されているのが、「CAT(Communicative Ability to Take off)PROJECT」と呼ばれる豊富なプログラムです。その一つである「先輩学」では、中高の垣根を超えて、中3の生徒が高校生の先輩からコース選択や文理選択などのアドバイスをもらう「座談会」や、高校生が中学生に教える「授業体験」を実施します。高校生にとっては発信力を磨く場となり、中学生は先輩の姿に良い刺激を受けているそうです。

 希望の進路を実現する指導体制も整備されています。宮本先生は、東京大学や日本大学医学部医学科に進学した2人の卒業生が、中2以降に学力をアップさせたことがわかるデータを示し、「本校は意欲ある生徒の力を入学後に伸ばし、育てている学校です」と胸を張ります。それを可能にしているのは、“日本大学の付属校であること”です。「医・歯・薬学部や獣医学科にも推薦制度があることに加え、早い段階から大学の学びに触れることができるのも魅力です。生徒の進路意識を高目る効果があります」と、そのメリットを強調しました。

 さらに、「豊富な授業数」と「放課後講座」も学力の下支えとなっています。一般の公立中学校と授業時間数を比較すると、数学は1.7倍、英語は約2倍にも上ります。放課後には生徒の習熟度に応じた全員参加の進学講座を開講します。「授業集中」「課題丁寧」「小テスト満点」が合言葉で、確実な学力を養成するのが狙いです。英語教育には特に力を入れ、英検®は中3終了時までに約9割が3級に合格し、約3割が準2級以上に合格しています。3名のネイティブの専任教員が在籍しており、日常的に本物の英語に触れる環境があることも特長です。

 高校では、「クリエイトコース」「アカデミーコース」「プログレスコース」「デザイン美術科」の4コースのいずれかを選択して所属します。宮本先生は、「中学からの内部進学生の多くは難関大学をめざす『クリエイトコース』に入りますが、志望に応じて他コースの選択も可能です」と話しました。

 校舎から徒歩7分の場所には、男子寮「明倫館」があります。寮では毎日2時間の自習時間を確保し、中高の教員も寮生の学習をサポートしているとのことです。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

イメージ写真 JR「西諫早」駅から徒歩約10分。2018年には高校の校舎が、今年6月には新しい体育館「N・ARENA」がそれぞれ完成しました

www.nagasaki-nichidai.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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