受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

淑徳与野中学校

2023年9月15日(金)

埼玉県内有数の女子進学校に
医療・理系に特化したコースが誕生

 JR「大宮」駅と「さいたま新都心」駅の中間地点にキャンパスを構える淑徳与野中学・高等学校は、埼玉県内有数の女子進学校として知られています。とりわけ4年制大学への現役進学率の高さは群を抜いており、今春卒業した中高一貫生の現役進学率は94.6%となりました。特筆すべきは進学先に国公立大学や最難関私立大学が多く含まれていることで、中学から入学した卒業生112名のうち、旧帝大を含む国公立大学に26名、早慶上理にのべ89名、GMARCHにのべ148名、医歯薬系学部にのべ36名が合格しています。近年では理系進学者が5割を占めるようになり、来年度から医療・理系志望者に向けた「医進コース」が新設されます。

 この日の説明会ではまず、学校紹介のDVDが上映されました。続いて登壇した副校長の黒田貴先生は、同校の教育方針として、高い品性を養う「情操教育」、豊かな感性を育てる「国際教育」、輝く知性を育成する「学習指導」を掲げました。

 淑徳の前身は、尼僧・輪島聞声氏が、1892年に小石川伝通院境内に開設した女学校で、埼玉県に同校が開設されたのは戦後間もなくのことです。年4回の仏教行事や週1時間の「淑徳の時間」を通じて、日々の暮らしに感謝する「おかげさま」の精神や、自然や他者と共存することの大切さを学んでいきます。

仏教が育む「感謝」と「共生」の心
国際教育と細やかな学習指導

 仏教における「共生」の精神は、国際教育にも反映されています。黒田先生は「本校ではまず、日本人として、アジアの一員としてのアイデンティティーの構築から始めています」と述べ、台湾海外研修(中2)と京都・奈良修学旅行(中3)を紹介しました。年間14回開催される土曜講座では、台湾海外研修に向けて中国語を学習し、現地姉妹校の生徒と日本語・中国語・英語を駆使しながら交流を楽しみます。文化祭の収益や修学旅行で生じたマイレージを寄付し、カンボジアに建設した中学校とは10年以上交流を続けています。高校では全員参加のアメリカ修学旅行(高2)があるほか、世界8か国・地域の姉妹校や提携校と連携した多様なプログラムを設けています。

 学習面では、中高一貫カリキュラムの下、中3から高校課程に入る先取り学習を導入していますが、遅れる生徒を出さないフォロー体制も整っています。中学教頭の小澤幸子先生によると、「予習・復習を中心とした平日2時間、休日4時間の家庭学習を推奨しています。理解度を確認するための小テストも定期的に行い、成績が不安定な生徒には補習や、長期休暇中の講習も行います」とのことです。新設される「医進コース」(1クラス)は、従来の「特進コース」(3クラス)とは入学時から分かれますが、授業の進度は同様のため、進級時にはクラス変更も可能(高1進級時まで)です。

 2024年度は、1月11日午後に算数・理科による「医進コース特別入試」が新設されます。1月13日と2月4日の入試では、出願時に第一志望コースと第二志望コースを選択する必要があり、点数に応じてコースごとの合否判定を行います。

※定員変更認可申請中

イメージ写真 スポーツ大会、なでしこ発表会といった中学生のみの行事では、中3生がリーダーシップを発揮します

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