受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

国府台女子学院中学部

2023年10月3日(火)

仏教精神を礎とした女子教育で輝く未来を切り拓く女性を育てる

 2026年に創立100周年を迎える国府台女子学院は、千葉県内有数の女子進学校です。仏教精神を礎とする「敬虔・勤労・高雅」を三大目標に掲げ、教養としての「知識」や「道徳」を超えた「智慧」と「慈悲」の体得をめざしています。

 この日の説明会では、最初に、学院長の平田史郎先生が、同校の特色・魅力について、「進学」「仏教」「女子教育」の三つの観点から詳しく説明しました。一つ目の「進学」については、卒業生の現役大学進学率の高さが強調されました。2023年3月は93.8%で、そのうち3割以上が国公立大学やGMARCH以上の私立大学だったとのことです。また、高等部には「美術・デザインコース」が設置されているため、芸術系の学部・学科への合格者が多いのも特徴です。高大連携の取り組みにも熱心で、東京女子大学、日本女子大学、昭和女子大学と高大連携協定を締結し、各大学と特色あるプログラムを実施しています。

 二つ目の「仏教」について、浄土真宗本願寺派の宗門校である同校では、情操教育の一環として、全学年で週1コマの「仏教」の時間を設けています。これは、仏教の教義を知るためだけのものではありません。世界の宗教が、地域や民族、文化にどのような影響を与えているかを考え、倫理や道徳なども学ぶ授業です。生徒にとって視野を多角的に広げ、自分の行動規範を仏教の考え方からとらえ直し、新しい世界観を身につける機会にもなっているそうです。

 三つ目の「女子教育」については、「異性の目を気にせずに伸び伸びと過ごせる」という環境面での利点を挙げました。学習面では、何ごともこつこつと真面目に積み上げていく女子の特性に合わせたカリキュラムを展開し、指導をしています。運動会や学院祭などの行事では、企画・運営から力仕事までを女子だけで担うため、将来、社会で主体的に活動するための素地を養うことができるそうです。平田先生は「校内見学では、ぜひ生徒たちの様子をご覧ください」と結びました。

 続いて、中学部副学院長の井上卓也先生が学校生活と入試について説明しました。中学では、漢字・計算・英単語の小テストを週1回ずつ実施し、学習習慣を身につけさせるとともに、基礎学力の定着を図っています。SSR(セルフスタディルーム)には英語や数学などの教師が常駐し、自学自習をサポートします。7・8月にはそれぞれ5日間の夏期講習も行っています。

 中3では、5クラスのうち1クラスが選抜クラスとなります。このクラスには、中2の成績と模擬試験の成績上位者が入り、より深い授業を展開します。高1では、中3の進学確認テストによりクラス・コースを決定し、「普通クラス」「選抜クラス」のほか、1クラス15名程度の「美術・デザインコース」に分かれます。高2からは「美術・デザインコース」以外の生徒は文系・理系の希望進路別コースとなります。「理系私立大学対応」「文系私立大学対応」「理系国公立・難関私立大学対応」「文系国公立・難関私立大学対応」に分かれて、実力を高めていきます。力を入れている英語の授業は、週に5~6コマあり、そのうち半分程度は、中1から少人数で習熟度別に行われます。外国人教員が担当する英会話も1クラス20名の少人数制です。

 学校行事には、花まつりなどの仏教行事のほか、関西地方を訪れる3泊4日の修学旅行(中3)、中部地方を訪れる2泊3日の研修旅行(中2)などがあります。部活動も盛んで、特に今年度、NHK全国学校音楽コンクールの全国大会に初出場し、中学校の部で銀賞を受賞した合唱部が人気だそうです。

 最後に、2024年度入試について説明がありました。推薦入試は出願後に小学校の推薦書の提出が必要であること、そこで不合格となった場合も、一般入試の第1回が手続き不要で受験できることなどが伝えられました。

イメージ写真 週1コマの「情報リテラシー」の授業の場となる図書館は、10教室分の広さに約5万冊以上の蔵書があります

www.konodai-gs.ac.jp/ 別ウィンドウが開きます。

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