受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

聖学院中学校

2023年10月12日(木)

「ICEモデル」に基づく探究型の学びで、自分の頭で考え、問題を解決する力を養う

 聖学院中学校は、1903年にアメリカの宣教師H・H・ガイ博士によって設立された神学校を起源とする男子伝統校です。1906年の中学校開校以来、「神を仰ぎ 人に仕う」という建学の精神の下、プロテスタントの教えに根差した全人教育を実践しています。

  「探究型授業」「グローバル教育」「体験学習」を学びの柱とする同校は、「Only One for Others」をスクールモットーに掲げています。「Only One」とは、神様から授かったかけがえのない賜物(たまもの)を発見し、磨いていくことです。そして「for Others」には、その賜物を世界のために生かすことを考え、実践してほしいという意味が込められています。入試広報部長の早川太脩先生は「生徒たちは、授業はもとより、あらゆる学校生活を通じてそれを体現しています」と説明しました。

 授業では、すべての教科で「ICEモデル」に基づいた探究型学習が導入されています。これは、カナダのヤング博士らが開発した学習・評価方法で、名称は三つの学習段階I(Ideas=基礎知識)、C(Connections=つながり)、E(Extensions=応用)の頭文字に由来しています。「単元ごとに『学びのストーリー』をつくり、課題の解決に向けた『問い』の投げ掛けから始まる」という授業の様子は、動画を用いて紹介されました。理科の一例として挙げられたストローブリッジ(ストローを材料にした橋づくり)のグループワークについて、早川先生は「手を動かして試行錯誤しながら、物の構造や力学についての学びを深めていきます。養いたいのは、自分の持っている知識を活用して、問題を解決しようとする意識です。仲間と意見を出し合えば発信力や協働する力が身につきます。実体験が伴えば、その後の学習や身の回りのものへの興味・関心も広がります」と語りました。

 探究型授業の発展とともに、ICT教育の環境整備も拡充させています。一定レベルのICTスキルを養成するために、2021年度から中1を対象に「情報プログラミング」の授業を導入しました。その狙いは、情報リテラシーの習得だけではありません。動画作成やドローン飛行を通じてプログラミングの知識を学び、3Dプリンターを使用したものづくりのスキルも身につけています。

 グローバル教育にも力を注いでいます。英語は習熟度別クラスで学習し、中1では、帰国生・国際生対象の「SSコース」と、英語学習経験のある生徒を対象とした「経験者コース」が設定されています。早川先生によると「中学で本格的な英語学習を始める約9割の生徒には、アルファベットからていねいに指導します。発話を促すようなアウトプット型の授業を行っているため、みんな積極的に話し、英語でのコミュニケーション力が飛躍的に伸びます」とのことです。

 海外研修プログラムも充実しており、英語での発信力を磨くことを目的とした英語圏での研修があります。そのほかに、アジアではみずから課題を発見して解決する力を養うPBL型のプログラムも実施します。30年以上の実績を持つ「タイ研修旅行」では、山岳地帯の少数民族と交流しながらボランティア活動に取り組みます。一方、カンボジアの社会起業家と協働してソーシャルビジネスの支援活動に励む「カンボジアMoG」もあります。MoGとは、Mission on the Groundの略で、やはり問題解決能力の養成に重点を置いたプログラムです。

 体験型学習については、中2から高2までの全員で、宿泊を伴う行事に年1回参加します。特徴的なのは、プロジェクトとしての実践を兼ねている点です。たとえば、新潟県糸魚川市を訪れる「農村体験学習(中3)」では、地域の方々と共に植林や田植えなどを体験し、自然の恵みと生活について考えます。また、神奈川県真鶴町や静岡県沼津市を中心にフィールドワークを行う「ソーシャルデザインキャンプ(高1)」では、地方が抱える社会問題に取り組み、地方創生の方法を模索します。

イメージ写真 966席の固定席が設置された講堂(チャペル)では、毎朝、全校生徒による15分間の礼拝が行われます

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