受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

洛星中学校

2023年9月18日(月・祝)

キリスト教に基づく全人教育で
生徒の「心・頭・体」を鍛える

 キリスト教カトリック精神に基づく全人教育を目標に掲げる洛星中学校・高等学校は、京都府に2校ある男子校の一つ。「心・頭・体」のバランスの取れた人間を育てるために、授業・クラブ活動・学校行事のすべての教育活動を大切にしています。校長の小田恵先生は、「全人教育をわかりやすくいうと、人の痛みに気づく力、学ぶ楽しさを知る力を育てるということ。そして、失敗を恐れずに自由な意思で行動する力を鍛えるのが本校のめざす教育です」と説明しました。

 学校生活の指針となるのが、「静粛」「礼儀」「時間厳守」「美化整頓」「公共心」という五つの生徒心得です。どれも社会の一員として生活するうえで必要なものですが、特に重視しているのは「礼儀」とのこと。「コロナ禍で人と接する機会が少なかったことから、あいさつができない生徒が多いように感じています。コミュニケーションの第一歩として大切なことだと日々伝えています」と小田先生は言います。

 クラブ活動や学校行事も重視しています。同校では、中1から高2まで何らかのクラブに所属することになっており、生徒5人が集まれば同好会を立ち上げることも可能です。全国規模の大会で優秀な成績を収めたスポーツデータ解析研究会のほか、中学のサッカー部、野球部も強豪として知られています。

 一方、伝統行事として小田先生が挙げたのは、文化祭の合唱コンクールと、12月に行われるキリスト降誕劇「クリスマス・タブロー」です。どちらも生徒が楽しみにしている行事で、特に合唱コンクールは毎年感動を与えてくれるそうです。

来年度より1クラスの生徒数を変更
自然と触れ合う宿泊研修を中1で導入

 学習面では、中高6年間を2年ずつ「基礎期」「充実期」「発展期」に分けて、生徒の成長に応じてきめ細かく指導しています。さらに教育を充実させるため、来年度からは1クラスの人数をこれまでの45人から40人に変更することが伝えられました。これに伴い、2024年度中学入試の募集人員も、前期は約180人から約165人に、後期は約45人から約35人にそれぞれ減員されます。

 中1宿泊研修の内容も、昨年度から一新しました。これまでは滋賀県高島市で2泊3日の勉強合宿を行っていましたが、「里山や琵琶湖のある豊かな環境のなかでしかできないフィールド学習や農業を体験するプログラムに変えました。自然を守る、自然のなかで生きる責任を意識してほしいからです」と小田先生。長崎のカトリック教会や潜伏キリシタンの里を訪れる中3研修旅行や、北海道でアイヌと開拓の歴史を学ぶ高2研修旅行も予定されています。ハーバード大学の学生たちと交流する次世代リーダー養成プログラム(高2対象)、ヴィアトール修道会ゆかりの地を訪れ、学園関係者と交流するカナダ表敬訪問などの海外研修も今年復活しました。

 一方、進路指導においては、「希望進路をかなえられるだけの学習内容とその環境、情報を提供している」とのことで、夏期休暇中には大学受験に向けたさまざまな講座を開講。将来の職業や学部を考えるための進路講演会を実施するほか、大学病院の医師や企業の専門家などから話を聞くOB職場訪問も設けていることが伝えられました。

イメージ写真

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