受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

東京学芸大学附属竹早中学校

2023年10月17日(火)

産官学連携プロジェクトを通して主体性を育て、多様性教育で「好きに、挑む」

 東京学芸大学附属竹早中学校は、1947年に開設された東京第一師範学校女子部附属中学校と東京第二師範学校女子部附属中学校を前身とする国立の学校です。東京学芸大学の附属校として教育学の研究や理論を実証する場となっている同校は、大学生の教育実習を指導するとともに、地域の学校と連携した教育活動を推進する役割も担っています。

 説明会の冒頭には副校長の森顕子先生が登壇し、教育目標を紹介しました。同校では、「自ら求め、考え、表現し、実践できる生徒を育てる」「他人の立場や意志を尊重できる、視野の広い生徒を育てる」「心身ともに明るくたくましい生徒を育てる」ことを掲げ、自由でおおらかな校風の下、生徒の自主性を育てる学習環境を整えています。その特色として森先生が挙げたのは、多彩な教室群です。普通教室以外に教科別の教室が13室、特別教室が5室あります。特別教室のなかでも特徴的なのが「SUGOI部屋」です。プロジェクターが2台あり、スクリーンが教室前方の左右いっぱいに広がります。可動式机が設置され、OAフロア化された室内には6G(第6世代移動通信システム)を導入するなど、未来の学校の理想モデルを構築しています。この教室は「未来の学校みんなで創ろう。PROJECT」の一環として整備されたものです。同プロジェクトは政府が「超スマート社会」として提唱する「Society5.0」に向けた産官学連携の一大事業であり、東京学芸大学、竹早地区の幼稚園・小学校・中学校、企業、教育委員会などがワンチームとして機能しています。ほかにも30社ほどの企業と、岩手県・岡山県の市や町の教育委員会なども参画しています。

 リベラルな校風の同校では、生徒たちが中心となって学校行事の企画・運営を行っているのも特徴です。毎年11月に行われる文化研究発表会は、全校で盛り上がる一大イベントで、一人ひとりが興味・関心を持ったテーマについてプレゼンテーションをするほか、合唱コンクールや文化部の発表なども行われます。森先生は「ここでは総合学習での探究の成果を発表する場があります。3年がかりで探究したテーマはどれも興味深く、研究と呼べるレベルに達しているものも多くあります」と胸を張りました。

 続いて、研究部主幹教諭の上園悦史先生から研究・実習校としての活動について紹介がありました。同校では同じ敷地内にある幼稚園や小学校との連携教育を推進して「主体性の育成」について研究をしてきました。中学校では「多様性教育」も重視しており、前述した「未来の学校みんなで創ろう。PROJECT」はそのための取り組みでもあります。上園先生は「テーマは『好きに、挑む』です。学校が『答え』より『好き』を見つけられる場所であってほしいとわたしたちは思っています」と話しました。これまでの実績としては、企業などと協力して生徒が考案したデザインのタオルの製作・販売する「竹早中オリジナルグッズ作成プロジェクト」など、多数あります。

 次に、教務主任の浦山浩史先生から入試と進路について説明がありました。2024年度では、コロナ禍で中止していた面接が行われます。受験生本人のみで、5人程度の1グループに対して、所要時間は約10分です。人柄と入学意欲を見ます。

 同校から世田谷区の附属高校へは、例年、卒業生の4割強が進学します。そのほかは4割強が私立高校に、残りが国公立高校に進学しています。浦山先生は「生徒全員に対して附属高校への進学を勧めることはしていません。生徒一人ひとりの希望に合わせた指導を行っているため、進学先は多岐にわたっています」と説明しました。

イメージ写真 キャンパスは文京区小石川にあります。創立75周年記念事業として進められていた体育館の壁の音響改修工事が完工し、音響環境が大幅に向上しました

www2.u-gakugei.ac.jp/~takechu/ 別ウィンドウが開きます。

ページトップ このページTopへ