受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

目黒日本大学中学校

2023年11月15日(水)

学力と人間力を磨く中高一貫のプログラムで、希望の進路を実現

 目黒日本大学中学校・高等学校は、「質実剛健・優美高雅」を建学の精神として、しなやかな強さを持った自立できる人材の育成をめざしています。その前身は1903年に創設された裁縫塾です。日出高等女学校、日出女子学園中学校・高等学校、共学の日出中学校・高等学校を経て、2017年に日本大学と準付属校契約を締結したことに基づき、2019年に現在の校名に改称しました。

 この日の説明会であいさつに立った校長の小野力先生は、大学入試において、総合型選抜や学校推薦型選抜が主流になりつつあることに触れ、「これからは自分で考え、問題を解決する力が必要になります。このことを踏まえ、一人ひとりの生徒が希望する進路を実現するため、本校では学力向上に取り組むとともに、中学のうちからフィールドワークなどの体験活動を積極的に取り入れ、人間的な成長を促しています」と力強く語りました。

 次に、中学校教頭の本間裕之先生が同校の中高一貫教育について説明しました。中学では45分授業を平日に7コマ、土曜日に4コマ設定して時間数を十分に確保したうえで、国語・数学・英語の3教科については中3から高1の内容を先取りで学習します。高校募集も行っていますが、中学からの入学者は、6年間を通じて中高一貫生のみのクラスで学びます。そして、その6年間は中1・2の「基礎充実期」、中3・高1の「実力養成期」、高2・3の「応用発展期」の3期に分かれ、国公立大学の入試に対応したカリキュラムで、段階的に志望大学への合格力を高めていきます。本間先生によると、放課後には、習熟度の高い生徒を対象とした選抜制の特別課外授業や、授業内容の復習を中心とした希望制の放課後学習会を開講しているとのことです。「夜7時まで利用できる『学習支援センター』もあり、生徒たちは自学自習の習慣を身につけています」と、フォロー体制もしっかり整備していることをアピールしました。

 英語教育に関しては、中学では、週1回のオンライン英会話や、ネイティブ教員によるチームティーチングの授業で4技能をバランス良く伸ばし、中学全体でスピーチコンテストも実施しています。さらに、中学3年間の集大成として、中3の3学期には全員で約1か月間のオーストラリア短期留学に参加し、ホームステイを通して、生きた英語を学びます。高校でも、希望者はニュージーランド中長期留学、日本大学付属校から選抜された生徒を対象にしたケンブリッジ大学語学研修などの海外プログラムに参加できます。

 探究学習にも力を入れ、特にアウトプット活動を重視していることが強調されました。本間先生は「さまざまな行事や探究学習を通してクリティカルシンキングと非認知スキルを涵養し、生徒たちの将来につなげていきたいと考えています」と話します。たとえば、中1は「日本の伝統文化」をテーマに鎌倉・浅草でのフィールドワークや京都・奈良宿泊研修を経験します。中2では「日本の環境」をテーマに目黒川・多摩川の水質調査、日本科学未来館でのフィールドワーク、長野県での林間学校を実施しており、中3ではSDGs関連の校外学習や大学のキャンパス見学を行います。今年度より高1の萩・広島研修旅行と勉強合宿もスタートしました。校名変更の年に入学した1期生に当たる高2の海外修学旅行には探究的な要素を取り入れ、生徒はアメリカのシリコンバレーにある企業やスタンフォード大学を訪問しましたが、そこで社会の第一線で活躍する人々と交流する様子も紹介されました。

 最後に、本間先生は目黒日大生としてめざすべき姿をまとめたルーブリックを示し、「生徒たちには教科の学力だけではなく、こうした価値観とスキルも身につけてほしいのです。卒業後は、本校での中高6年間で得たものを生かして、社会に大きく羽ばたいていってもらいたいと思います」と結びました。

 受験料は1回2万5000円ですが、2024年度の中学入試では、複数回に同時出願した場合に限り、4万円で4回まで受けられます。「欠席連絡も不要なので、ぜひ活用してください」とのことです。なお、過去5年分の入試問題が学校ホームページからダウンロードできることも伝えられました。

イメージ写真 複数の路線が利用できる「目黒」駅から徒歩5分。部活動の後にも学習に取り組める学習支援センターには、チューターが常駐し、質問に対応しているほか、個別指導も受けられます

www.meguro-nichidai.ed.jp/junior/ 別ウィンドウが開きます。

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