受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

慶應義塾普通部

2023年10月16日(月)

時間を惜しまず何かを作り上げる
「労作教育」で自主性を養う

 慶應義塾の一貫教育体制が確立した1898年が、慶應義塾普通部創立の年とされています。それ以来、福澤諭吉の「独立自尊」の精神を継承し、「自ら、幅広く学ぶ」「友情を育む」「教養・品格を身につける」ことを重視している同校は、中学校として125年の節目の年を迎えました。

 SAPIX代々木ホールで開かれたこの日の説明会は、サピックス教育情報センター本部長の広野雅明先生による入試分析から始まりました。直近のデータから合格の目安となる偏差値、併願パターンなどについて解説した後、社会の入試問題を示した広野先生は、「ニュースなどで話題になったことが頻出されています。単に知識を暗記するのではなく、世の中に関心を持ちながら日々を過ごしてください」とアドバイスを送りました。

 次に、部長の森上和哲先生が登壇し、教育の特徴について紹介しました。その一例として挙げたのが「労作教育」です。これは、時間を惜しまずに自分で考え、努力と工夫を重ねながら、何かを作り上げる教育です。森上先生は「その過程で、生徒はみずから考える力を身につけ、自主的な選択や決定ができるようになります」と説明しました。その集大成となるのが、生徒たちが自由なテーマで研究や創作を行う「労作展」という伝統行事です。森上先生は「千住の街をジオラマ化した模型」「数学による魔方陣の研究」「家庭科で作ったクールビズの学ラン」など、生徒たちの作品の一部を紹介しました。

毎週100分間の実験に取り組み
分析力をはじめ多彩な力を身につける

 普通部で行われている教育活動は、正課(授業)、課外活動(式典・行事)、部会(クラブ)活動の3種類があります。まず、正課ではこつこつと学習を積み重ね、継続することを重視しており、生徒が学び続けるための多様な授業が行われています。たとえば、理科では通常授業とは別に毎週100分間の実験を実施し、終了後には毎回900字詰めの用紙5~10枚のレポートを書いて提出させています。「最初はつらいでしょうが、これを3年間継続すると、分析力や調査力が身につきます。友人との相談や議論を通じてコミュニケーション力も培われます」と森上先生。このような取り組みは他教科でも実践されているそうです。

 さまざまな分野の第一線で活躍する卒業生を講師に迎えて、「目路はるか教室」という特別授業も行っています。生徒たちは学年別の「全体講話」と、10コースから選んで参加できる少人数制の「コース別授業」に参加し、先輩の職場も訪れます。「自分の将来や方向性を考えるきっかけとして役立っています」とのことです。

 最後に森上先生から参加者にメッセージが送られました。「正解のない時代といわれていますが、『自分の頭で考えながら労作して力をつけ、自分がめざすことを探してみたい』『人がつくった問いに答えるのではなく、みずから問いを立て、答えを探したい』という方を求めています。そういった方はぜひ本校に足を運んでみてください」

イメージ写真 理科の授業で、樹木の葉を観察しています。葉をよく見てスケッチし、気づいたことを書き留めます。理科レポートにおけるスケッチの基本をここで学びます

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