受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

郁文館中学校

2023年12月14日(木)

「iP class」で一人ひとりの才能を磨き、未来を創造する「世界人財」を育成

 1889年に私立郁文館として開校した郁文館中学校・高等学校は、東京都文京区にキャンパスを構える中高一貫校です。創立以来、男子校として長い歴史を歩んできましたが、2010年より男女共学校となり、生徒の夢の実現をめざして革新的な教育を実践しています。

 同校では従来の「iP class」「グローバルリーダー特進クラス」「特進クラス」「進学クラス」に加え、2024年度から難関国立大学をめざす「国立選抜Jr.クラス」が新設されます。このクラスには、中1終了時に「特進クラス」「グローバルリーダー特進クラス」「進学クラス」から選抜された生徒が所属します。

 この日のオンライン説明会は、2021年度から始動したiP classに特化した内容で実施されました。1学年20名限定で全員が特待生として学ぶ「iP class」は、「自ら新しいものを創造し、発展させながら継続する力を身に付ける」というコンセプトの下、次世代の社会的リーダーとなる「世界人財」の育成をめざしています。名称のiPには、「校長みずからが担任を務めるクラスであること」を意味する「Ikubunkan Principal」と、教育の二本柱である「Innovation(新創造)×Pioneer(開拓者)」の意味が含まれています。校長の渡邉美樹先生は「わたし自身の38年間におよぶ経営者としての経験から、才能や強い意欲、強烈な理念を持つ一人の人間が周囲を巻き込めば、社会は大きく変わると実感しています。iP classは、その一人を育てたいという思いからスタートしたクラスで、すばらしい学びの環境が整っています。ぜひ、お子さまの才能を一緒に開花させていきましょう」と熱く語りかけました。

 次に、入試広報本部長の津々見雄一先生が登壇し、「日本で一番“学び、体験し、考え、挑戦する”iP class」の四つの特徴を紹介しました。一つ目は、東大をはじめとする最難関大学合格のための圧倒的な学習量と学習環境を提供していることです。中学3年間を通じて、中間・期末考査後に1~2週間の特別授業期間を設定し、長期休暇中にも補習・講習が実施されます。また、中2の夏には、高校生と合同で10泊11日のハイレベルな勉強合宿にも参加します。二つ目は、「論語」「日経新聞(政治・経済・国際)」をテキストとして、渡邉先生が生徒に直接講義を行う「校長HR」が設けられていることです。世界人財に必要な人格や普遍的な価値観を養うと同時に、大企業の経営者であり、元政治家でもある渡邉先生による指導で、政治・経済を読み解く力を培います。三つ目は、渡邉先生のリソースを使って、発展途上国支援や第1次~第3次産業体験、SDGs実践など、豊富な実体験ができることです。中学の段階から社会問題にアンテナを張り、高校在学中の起業を後押しする起業塾も開催されています。そして、四つ目は、郁文館特別基金を活用し、全員が6カ年間特待生として受け入れられることです。

 同校では、圧倒的な学習環境と多様な探究活動だけでなく、なりたい自分の姿から逆算してゴールを設定し、人間力・グローバル力・学力を向上させる「夢教育」を展開しています。津々見先生は「大学進学をゴールにするのではなく、その先もわくわくしながら人生を歩んでいけるように、具体的な目標を立て、夢に向かって一歩ずつ進んでいける教育活動を行っています」と述べ、それぞれの夢を記入して活用する「夢手帳」や、幅広い分野で活躍する著名人を招いて講演会を開く「夢達人ライヴ」などを紹介しました。

 さらに、2023年度から、学力に重点を置いた「学力プレミア」が始動しました。これは、授業や指導方法を見直し、創立140周年を迎える2029年度に東大合格者30名をめざすプロジェクトです。津々見先生は、学力プレミアに先駆けてスタートしたiP classについて、「主要教科の授業数を多めに設定し、中2終了時には中学の学習内容を、高1終了時には高校の学習内容を終え、高2から実戦的な演習に入るカリキュラムを組んでいます」と話しました。

 2024年度入試におけるiP classの募集人数は20名で、教科型・適性検査型の入試によって選抜されます。詳細はホームページの募集要項をご覧ください。

イメージ写真 世界人財を育成する「iP class」は、東証プライム企業経営者が統括担任を務めます。生徒全員が6カ年特待生です

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