受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

学校説明会レポート

清泉女学院中学校

2023年10月30日(月)

中高6年間の学校生活を通して
豊かな「こころ」の成長を促す

 「神の み前に 清く 正しく 愛ふかく」をモットーに掲げる清泉女学院中学高等学校は、スペイン系の聖心侍女修道会を母体として1947年に設立されたカトリックのミッションスクールです。相模湾や富士山を一望できる緑豊かな環境の下、知性と思いやりを兼ね備えた自立した女性の育成をめざしています。

 この日の説明会には、今年度から新しく校長に就任した小川幸子先生があいさつに立ち、卒業生の多彩な進路を紹介しました。続けて、「本校では、生徒たちがやりたいことを見つけられるように、そしてそれに思い切り打ち込めるように応援しています。“自分はどのように生きていきたいのか”を6年間でじっくりと考えることができるでしょう」と述べました。今年度の全日本合唱コンクール全国大会では、同校の中学音楽部と高校音楽部が「金賞・文部科学大臣賞」をダブル受賞するという快挙を成し遂げたそうです。

 次に、中学入試広報部長の北宮枝里子先生が、教育の柱となる「ライフ オリエンテーション プログラム」「グローバル プログラム」「ライフ ナビゲーション プログラム」「サイエンス・ICT プログラム」について説明しました。

 すべての教育活動の基盤となる「ライフ オリエンテーション プログラム」では、中高6年間で一貫して体験型の「こころの教育」を実践し、周囲への優しさや思いやりを育むとともに、自己肯定感を高めていきます。近隣の栄光学園高校の生徒と共にアメリカの名門大学でリーダー研修を受講する「ボストンカレッジ夏季研修」もその取り組みの一つです。北宮先生は、「国籍や性別を超えた同年代の学生と、人生や友情、愛といった哲学的なテーマで議論を交わし、普遍的な価値観を共有しています」と話します。また、全学年必修の「倫理」の授業では、宗教や思想史、生命倫理などを学びます。専門家による講演を聴いて、他校の生徒と共に人工知能について考える「AI倫理会議」も開催されています。

先進的な学びを積極的に取り入れ
社会に貢献できる力を養成

 一方、「グローバル プログラム」は地球市民の育成をめざすものです。英語は、中1から習熟度別授業を取り入れ、各自のレベルに応じてきめ細かく指導しています。世田谷区にある姉妹校「清泉インターナショナルスクール」での1週間留学(中3)をはじめ、ニュージーランド短期留学(中3・高1)、ベトナムの教育施設でボランティア活動を行うベトナム・スタディーツアー(高1・2)、模擬国連大会など、希望者を対象とした多彩な異文化体験のプログラムがあります。

 進路、職業、生き方などを考え、自分の将来を具体的に描くことを狙いとするのが「ライフ ナビゲーション プログラム」です。中3生が1年かけて「My Story Project」という探究活動に取り組むのもその一環です。また、今年度から高大連携協定を締結した上智大学や北里大学などの協力も得て、キャリア教育をさらに推進していくそうです。

 そして、「サイエンス・ICT プログラム」では、理科で実験・観察を重視していることに加え、タブレット端末を学校生活のあらゆる場面で活用していることも伝えられました。最後に登壇したICT推進グループの嶋崎陽一先生は、「ICTツールを快適に使えるように活動する『ICT委員会』を立ち上げるなど、生徒主体の動きがより活性化してきたと感じています」と結びました。

イメージ写真 鎌倉市の玉縄城跡にある自然に恵まれた広大な敷地を利用して、社会の測量実習や理科の野外実習なども実施されています

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