受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

さっぴーの社会科見学へ行こう!

さっぴーの社会科見学へ行こう!

第165回 日本郵船氷川丸

 横浜市の山下公園前の桟橋に、長く係留・保存されている「日本郵船氷川丸」。大手海運会社・日本郵船が建造し、1930年から30年間運航した貨客船で、横浜港のシンボルとして全国的に有名なんだ。船内には完成当時のエンジンなどが残っており、豪華な内装もリアルに再現。実物資料もたくさん展示されていて、タイムスリップした感覚で楽しめるんだよ。

さっぴーからクイズだよ

 今から90年ほど前。日本からアメリカまで、船の一等客室で移動する場合、片道の運賃は1人いくらかかったと思う? ちなみに、当時は「1000円あれば家が建つ」と言われた時代だよ。
①140円
②250円
③500円

男の子 「昔の船旅か。90年前だと客室は一等、二等、三等に分かれていて、一等客室はとても豪華だったらしいね。映画で見たことがあるよ」
女の子 「そうそう。一等船客は着飾ってコース料理を食べたり、ダンスパーティーを楽しんだりしたんでしょう? でも、1000円で家が建つ時代だったと考えると、500円は高すぎる気がするし、140円くらいかな」
さっぴー 「なるほど。確かに、1000円で家が建つ時代なんて言われたら、日米間の片道運賃が500円は、今の感覚だと高すぎると感じるかもしれないね。でも、横浜の山下公園に『氷川丸』という船が停泊しているだろう? あの船は1930年に造られた本物の貨客船で、横浜とアメリカ北西部のシアトルを約13日間で結んでいたんだ。実はクイズの選択肢は、この氷川丸の片道運賃。当時は一等500円、二等250円、三等でも110~140円だったんだよ」
男の子 「ええっ!? ということは、一等客室で横浜とシアトルを往復したら1000円だから…当時なら家が建てられる値段だよね!? どんな人が乗っていたんだろう」
さっぴー 「そりゃあ、各界の大物たちだね。世界的な喜劇王のチャップリンや、昭和天皇の弟の秩父宮夫妻も乗船したそうだよ。よし、それじゃ今回は氷川丸に行ってみよう。国の重要文化財の指定も受けており、実際に乗船して、豪華な一等客室などの様子を確かめることができるんだよ」
女の子 「すてき! 昔のセレブ気分が味わえそう!」
23年3月号 さっぴーの社会科見学へ行こう!:
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