魅力再発見
(「22年12月号」より転載/23年7月公開)
魅力再発見 獨協中学・高等学校
良い先生、良い友だちと出会えた6年間
背中を押され、勉強に前向きになれた
中村 潤爾さん
(フランス政府公認ガイド/獨協高等学校1999年卒)
獨協中学校・高等学校は、2023年に創立140年を迎える、歴史と伝統のある中高一貫の男子校です。獨協の「獨」はドイツ(獨逸)を指しており、創立当初から、ドイツをはじめ、海外との深いかかわりを保ってきました。フランス政府公認ガイドの中村潤爾さんも、同校で学び、海外にあこがれを持った一人です。学校生活の思い出を聞きました。
プレッシャーがなく、伸び伸びとした校風
中高では野球に全力を注いだ中村さん。野球部のコーチには、くじけても立ち上がる力の大切さを教えられました
獨協中学校・高等学校の前身は、ドイツ文化を取り入れ、普及させる目的で創立された獨逸学協会学校です。高1からは、ドイツ語を第二言語として選択可能なほか、ドイツへの研修旅行の機会もあるなど、英語教育だけではない、より広く海外を見据えた学びを行っています。
現在、フランスのパリに在住し、フランス政府公認ガイドとして活躍する中村潤爾さんも、同校で学び、海外に飛び出した一人です。「とはいえ、元々は勉強があまり好きではなく、中学の受験勉強にも真剣に取り組んでいませんでした。獨協に入学したのも、たまたま補欠で合格できたからです」と笑って振り返ります。
入学してみると、獨協の自由で伸び伸びとした雰囲気に、良い意味で裏切られました。難関大学をめざして勉強しようというプレッシャーがなく、先生が自然と背中を押してくれる環境だったといいます。「中2の国語のテストでたまたま良い点数が取れたとき、先生が心からほめてくださいました。クラスでは成績が良いほうではなかったので、他人に認められて本当にうれしかったですね。それからは勉強をがんばるようになり、成績も徐々に伸びていきました」
さまざまな出会いを経験し、目標を見つけた
中村さんとトラベルパートナーの“かろりん”さん。フランスの魅力を伝えるオンラインツアーなどを開催しています
獨協で学ぶうちに、自然と海外で学びたいと思うようになったと語る中村さん。「ドイツとかかわりの深い学校であるだけに、グローバル教育に力を入れており、異文化と触れ合う機会が多かったのも一因でしょう」と言います。学習院大学の文学部哲学科に進学し、フランス語で書かれた哲学書を読んだり、フランス映画や絵画に触れたりしているうちに、フランスへ渡ることを希望するようになりました。「フランス文学の教授がおしゃれで、こんな大人になりたいなと思ったこともきっかけです」と付け加えます。
2004年に渡仏し、レンヌ大学で哲学修士課程を修了。その後は帰国することも考えましたが、日本では、習得したフランス語を生かす機会はなかなかありません。「もったいない」と感じた中村さんは、現地で仕事を探そうと決意しました。「自分に何ができるのかを考えたとき、日本語とフランス語ができて、フランス文化の知識があり、現地でさまざまな経験もしている。それらを生かせる旅行ガイドの仕事なら、自分にぴったりではないかと思いました」。そして、中村さんはリヨン大学の観光学部で再度学び、フランス政府公認ガイドとなりました。現在は、現地でのガイドだけでなく、YouTubeでルーブル美術館のオンラインツアーをしたり、絵画の解説をしたりするなど、活動の場を広げています。
「目標のなかったわたしが、夢を見つけ、それに向かって真剣になれたのも、6年間ですばらしい先生方や友だちと出会えたからこそ。獨協は、一生の財産といえるような人間関係をつくることができる学校です」
《学校のプロフィール》
獨協中学・高等学校
●所在地 〒112-0014 東京都文京区関口3-8-1
●交 通 東京メトロ有楽町線「護国寺」駅より徒歩8分「江戸川橋」駅より徒歩10分
東京メトロ副都心線「雑司が谷」駅より徒歩16分
●TEL 03-3943-3651
●H P www.dokkyo.ed.jp
Information
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