受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

スクール情報

(23年6月公開)

武蔵高等学校中学校 記念祭 2023 4月29日(土・祝)・30日(日)

4年ぶりの通常開催となった「記念祭」 たくさんの人々が訪れ、活気ある2日間に

「太陽」「始まり」をテーマに制作された入場門。外側には「開」「鬨(かちどき)」の文字が、内側には「間」「閒(あいだ)」の文字が描かれています。見る場所によって文字が変わる大作です

 4月29日・30日、武蔵高等学校中学校で、101回目となる記念祭(文化祭)が開催されました。コロナ禍以降、予約制にするなどの対策をとってきましたが、今回は実に4年ぶりの通常開催に。学校には受験生や保護者のみならず、近隣からも多くの来場者が集まり、活気ある記念祭となりました。

 今回のテーマは「黎明(れいめい)」です。コロナ禍を経て、新たな時代の幕開けというメッセージが込められており、入場門も「太陽」「始まり」をテーマに制作されました。門の中央には巨大な「開」の文字があり、来場者はここをくぐって構内へと進みます。

 まず目を引いたのは、入場門を入ってすぐの場所にある野外ステージです。編集部が訪れたときは、ちょうど「Mr.Ms.武蔵」の真っ最中。記念祭の恒例企画で、同校で最もかっこいい、あるいはかわいい生徒を投票で決定します。思い思いのファッションに身を包んだ出場者に、在校生や来場者は大きな声援を送りました。このほかにも、野外ステージでは「ジャグリングショー」「マジックショー」などが行われ、常ににぎわっていました。

「生物部」の展示で紹介されていた、「ニジハダカ」の貴重な標本。解説も添えられており、その希少さが伝わりました

 校内に入ると、各団体が熱心に呼び込みをしており、特に多くの来場者を集めていたのは、理科・特別教室棟で行われた「生物部」の展示です。入り口で来場者を誘導していた生徒が「ぜひ見てほしい」と紹介してくれたのは、「ニジハダカ」という小さな深海魚の標本。「相模湾でたった2個体しか発見されていない激レアの魚なんですよ」と、きらきらした笑顔で解説してくれました。ほかにも、さまざまな生き物の展示や、部員による研究発表が行われており、来場者は熱心に見学していました。

 竜巻を再現した「武蔵気象部」、ラジコンやピタゴラ装置で物理現象を説明した「物理部」など、理科系の団体はどれも小学生とその保護者の人気を集めていました。

「カジノ」を体験できるコーナーもありました。未経験者でも楽しく遊べるように、ていねいに説明をしていました 「山岳部」では、登山で使っている道具の展示や、活動報告書の配布などを行いました 「E.S.S.」では、英語を用いたさまざまなゲームを用意。文字を組み合わせて英単語をつくるボードゲームなどに、多くの小学生が挑戦していました

小型ドローンの操作に挑戦 うまく飛ばすことができるかな?

 青棟で行われた「武蔵ドローン部」の展示も盛り上がりを見せていました。ここでは、ドローンが農業や物流など、生活するうえでどのように活用されているかをまとめた研究レポートの展示に加えて、小型ドローンの操作体験も行われました。部員がていねいに説明してくれるので、初心者でも安心です。多くの小学生が「早くぼくの番が来ないかな」などと話しながら並んでいました。

 赤棟では、「武蔵将棋部」に長い列ができていました。武蔵生と対局ができるとあって、腕自慢が次々と挑戦。「想像よりもとても強かったね」と話しながら部室を出る親子の姿が印象的でした。

 ひと通り展示を見て外に出ると、ちょうどお昼どきとあって、キッチンカーには長蛇の列が。来場者が飲食エリアでうれしそうに食べ物をほおばる姿も、通常開催ならではです。「例年どおりの記念祭が戻ってきた」と実感する、感慨深い2日間となりました。

理科・特別教室棟の廊下には、鉱物の標本がずらりと並びます。多くの来場者が足を止め、標本に見入っていました 宮城県鳴子地域での活動や、SDGsの実践に関する学びをまとめた「総合講座 東北探究」。同校の教育の様子がわかる、貴重な展示でした 学校の敷地内を流れる濯(すすぎ)川。子どもたちが興味深そうにのぞき込んだり、生き物を探したりしていました

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