受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

School Now

(23年7月公開)

清泉女学院中学
高等学校

伸び伸びとした環境のなかで、
未来を意識して学び、成長していく

 清泉女学院中学校は、カトリックの国際的な女子修道会である聖心侍女修道会によって1947年に創立されました。同校の学びの基本は、将来どのような進路を選択しても対応できる基礎学力を確立することです。変化する社会のなかでどのように生きていくのかを問う教育プログラムや進路指導方針などについて、校長の小川幸子先生に聞きました。

生徒一人ひとりが未来へと向かうための
四つのスペシャルプログラム

校長 小川幸子先生

 急速に変化する現代社会において、みずからの力をどのように生かしていくかを重視する同校は、中高6年間の学習と、特色ある四つのスペシャルプログラムを結び付け、生徒一人ひとりの主体性を育んでいます。

 一つ目の「ライフオリエンテーションプログラム」は、自分を知り、人生の指針を見つけ、卒業後、どのように生きていくのかを6年間でじっくり考えていくことを目的としています。校長の小川幸子先生は、「たとえば中1では、『友だちが少ないことはいけないことなのか』など、中学生が抱きがちな疑問をテーマに考えていく機会もあります」と説明します。福祉や宗教倫理の授業もあり、体験や人との出会いによって心を育てていきます。

 二つ目の「グローバルプログラム」では、国内外の姉妹校との国際交流を通して、異文化理解を深めていきます。英語の授業は、帰国生のクラス、入学時に英検®3級を取得している生徒のクラス、標準クラスという3クラスに分けて行われますが、標準クラスの生徒も6年間で着実に英語力を身につけ、校内・校外で行われる模擬国連大会にも積極的に参加しています。

ありのままの自分を受容し、自分の価値を見出すライフオリエンテーションプログラム

 三つ目の「ライフナビゲーションプログラム」は、キャリア教育を中心に構成されています。卒業生や外部講師を招いた講演などを多く実施し、進路や職業、生き方について考える機会を設けています。小川先生は、「本校の卒業生の進路は多彩で、芸術家、医師、弁護士、さらには宝塚のスター、オリンピック出場選手もいます。そうした卒業生のほか、講演にはさまざまな企業の方も招きます。生徒たちは、さまざまな生き方や考え方、そしてどんな仕事があるのかを知り、自分の未来を描き始めます」と話します。

 四つ目の「サイエンス・ICTプログラム」では、理科分野の体験学習、ICTを活用した学習を通して、未知の分野への好奇心・探究心を深めていきます。自然豊かな校内での動植物観察のほか、三浦半島の海岸、箱根の地質など、神奈川の自然に触れて研究を進める機会も多くあります。ICTに関しては、環境の整備・充実とともに、生徒の有志がICT委員会を立ち上げ、主体的にルールや使用法を発信するなど、高い意識でICTツールを活用しています。

※英検®は、公益財団法人 日本英語検定協会の登録商標です。

視野を広げ、意識を高めて
希望進路へと向かう

米国ボストンカレッジでリーダー養成プログラムに参加

 同校では、生徒一人ひとりの希望進路をかなえるために、教員が一丸となってサポートしています。進路指導の基本方針について、小川先生は、「たとえば『医師になりたい』という希望に対して、どんな医師になりたいのかを問い、『何に』よりも『どんな』を大切にするように指導しています。そうした意識の醸成は、『そのために何を勉強すべきか』を考えることにつながっていきます」と話します。

 さらに、進路選択について、先生はこう続けます。「理系の生徒は『人の役に立ちたい』という希望を持つと、どうしても医療系という道だけに絞ってしまいます。その視野をもっと広げてほしいと思います。機械工学の分野でも人の役に立てる仕事はあります。研究職やメーカーの開発部門でも人や社会のために貢献できるからです」

中1〜高1は、毎年理科の野外学習を実施。その歴史は古く、50年余り前から続く伝統のプログラムです

 そこで、大学での学びがより具体的になるように、今後、高大接続教育も強化していくとのこと。「理工学部では何を学べるのかイメージできなかったり、文学部は本を読むばかりだと思っている生徒もいるので、大学の実験や体験学習に参加できる機会を設けていきます。大学の学びにはたくさんのフィールドがあることを知ってほしいと思います」と小川先生は話します。

 最後に小川先生は受験生にこうメッセージを送りました。

 「中高6年間、思い切り学校生活を楽しんでほしいと思います。学習や学校行事などを、一生懸命取り組んだこと自体が自信につながり、失敗も次の成長に活かせます。この伸び伸びとした環境のなかで、いろいろな経験をしてください。学校はいつでも生徒を応援しています」

《学校のプロフィール》

清泉女学院中学高等学校

所在地
 〒247-0074 神奈川県鎌倉市城廻200
 JR東海道線・横須賀線、湘南モノレール「大船」駅西口側バスのりば(3番のりば)より神奈川中央交通「清泉女学院行き」バスで5分 TEL 0467-46-3171
H P www.seisen-h.ed.jp 別ウィンドウが開きます。

《各種行事日程のお知らせ》

学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。
www.seisen-h.ed.jp/exam/event/index.html

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