受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

School Now

(「23年9月号」より転載/23年8月公開)

山手学院
中学校・高等学校

教科指導と国際教育の両輪で
世界を舞台に羽ばたくリーダーを育てる

 山手学院は1966年の開校以来、「世界を舞台に活躍でき、世界に信頼される人間の育成」を建学の精神に掲げ、グローバル人材の育成をめざしてきました。創立時から続く国際教育に定評があるほか、最近では大学合格実績の高さでも注目を集めています。生徒一人ひとりに合わせてきめ細かく行うという教科指導や進路指導について、進路指導部長の大竹直先生に伺いました。

2年続けて国公立に120名以上
好調が続く大学合格実績

「生徒が主体的に学ぶ環境をつくり、大学進学の先を見据えた進路指導を行っています」と話す進路指導部長の大竹 直先生

 難関大学への高い合格実績で注目を集める山手学院では、今春も京都大学を含む国公立大学に120名、早慶上理に273名、MARCHに634名が合格。2023年度も好調な大学合格実績が続きました。「国公立大学への合格者は昨年度に続き120名以上となり、一橋大学と東京工業大学には過去最多の5名ずつが現役で合格。生徒たちは本当によくがんばってくれたと思います」と進路指導部長の大竹直先生は振り返ります。現役合格が多数を占めるのも同校の特徴です。

 こうした実績を支えるのが、充実したカリキュラムときめ細かい学習指導です。同校では高1で文系・理系の選択を行い、高2からコース別のクラス編成になります。そして、高3の2学期以降の授業は演習に特化。それぞれが「受験カレンダー」を作り、入試本番までにやるべきことの意識付けを行っています。始業前や放課後に学校で自主的に勉強する生徒も多く、いつでも教員が質問に対応するなど、一人ひとりを最後までサポート。進路指導においては、行きたい大学や学部・学科を主体的に選択できるよう、常に最新の情報提供を心がけています。

 高2の後半になると、先生方が何も言わなくとも生徒全員が受験生の自覚を持つという校風も良い循環を生んでいます。大竹先生は「高2までは部活動にも力を注ぐ一方、引退後はすぐに受験勉強にシフトチェンジする姿勢が浸透しています。切り替えの速さは本校の伝統です」と話します。

 また、ていねいな進路指導を実践。これまでのデータと生徒一人ひとりの実力を見極めた出願を徹底し、多くの生徒が第一志望校に挑戦しました。「生徒がめざす進路の実現を全力でバックアップしています。今はこれをやれば“絶対OK”という見通しを立てづらくなってきましたが、教員一丸となって生徒の進路実現を後押ししています。そのうえで、視野を広げるようなはたらきかけを意識しています」

創立時からの伝統の国際教育
留学プログラムは多彩

中3生が全員参加する「オーストラリア・ホームステイ」では、英語力の養成だけでなく、現地生との交流にも注力しています

 グローバルリーダーの育成をめざす同校では、開校当初より国際教育にも力を注いでいます。その象徴ともいえるのが高2生全員で行く「北米研修プログラム」です。創立時から半世紀余り続く伝統行事で、アメリカやカナダでの2週間のホームステイをはじめ、現地での生活体験を重視したプログラムです。

 研修を終えて帰国した後には、自分たちがホストファミリーとなって、ホームステイ先でお世話になった生徒を受け入れる「リターン・ビジット」という機会も用意されています。「家族ぐるみの交流が続き、卒業後にアメリカ、カナダ、オーストラリアを訪ねる生徒もいます」

 また、中学では中3生全員で「オーストラリア・ホームステイ」に挑戦します。中3での「ニュージーランド中期留学」など、希望制のプログラムも数多く用意されています。そのほか、国連世界高校生会議への派遣、シンガポールでのイマージョンプログラムなど多彩なプログラムがあり、コロナ禍では代替プログラムを提供してきました。

 国際教育の柱となる英語の授業は、質・量ともに充実しています。たとえば、中学では週5コマの通常授業に加えて、少人数でネイティブ講師に学ぶ英会話中心の授業を週2コマ実施。中3のオーストラリア・ホームステイは、その集大成として位置づけられています。「海外プログラムに参加すると、うまく話せなかったという経験がモチベーションになって、もっと英語を勉強したいと思う生徒が多いようです」と大竹先生。現地では2人1組でホームステイし、身の回りのことは自分でする習慣も身につくそうです。

恵まれたキャンパスを生かし
運動系・文化系のクラブ活動も盛ん

国連世界高校生会議(UNIS-UN)にも毎年参加しており、ニューヨークの国連本会議場で世界の問題をテーマに意見交換や交流を行っています

 2020年からは新たな国際教育の一環として、グローバルリーダープログラム(GLP)も導入しました。中3・高1を対象とし、英語力の向上だけでなく、SDGs、プログラミング、英語対話力などをコンセプトに校内で多彩な講座を開いたり、各テーマに基づいた国内・海外のツアーを実施したりしています。この目的は学力テストでは測れない「非認知能力」を培うことが狙いです。なかでも、特に「対話力」を伸ばすことに重きを置いています。「中学生は、まだまだコミュニケーション力が未熟。英語力があっても、自分の意見をまとめて発信する力がなければ、吸収できる学びが少なくなってしまいます。対話力は一朝一夕で身につくものではないため、本校では中1から、課題解決に取り組むプログラム『プロジェクトアドベンチャー』などによって対話を深める力を育てています」と、大竹先生はその意義を説明します。

 将来への道を模索するキャリア教育では、中3と高1を対象に新たな取り組みをスタートしました。これまで補習が中心だった「土曜講座」に、外部講師による講演会など、進路を考えるきっかけを提供するプログラムが加わりました。「人生設計をしたり、それを修正したりする機会にしたい」と大竹先生。

 一方で、6万㎡もの恵まれたキャンパスを生かして、クラブ活動も盛んに行われています。運動系・文化系合わせて36に上るクラブがあるため、中学生の加入率は90%を超えるほどで、誰もが思い思いの活動に熱中しています。なかでも全国大会常連のチアリーダー部をはじめ、マウンテンバイク部、動物愛護活動に取り組む「ねころ部」など、他校にはない珍しいクラブも人気です。

 最後に大竹先生は受験生に向けて、「山手学院は、勉強やスポーツはもちろん、それ以外のさまざまな経験も幅広くできる学校です。ぜひ一度見にきてください」とメッセージを送ってくれました。

《学校のプロフィール》

山手学院中学校・高等学校

所在地
 〒247-0013 神奈川県横浜市栄区上郷町460
 JR根岸線「港南台」駅より徒歩12分 TEL 045-891-2111
H P www.yamate-gakuin.ac.jp 別ウィンドウが開きます。

《各種行事日程のお知らせ》

学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。
https://www.yamate-gakuin.ac.jp/examinee/j_setsumeikai.html

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