受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

Spotlight

(「23年9月号」より転載/23年8月公開)

桐光学園
中学校・高等学校

知的好奇心を育む豊富なプログラムで
「一生続けられる好きなこと」を見つける

 「他者との関わりの中で自己を高めていこう」「失敗を恐れず失敗から学んでいこう」「一生続けられる好きなことを見つけよう」という三つの教育ヴィジョンを掲げる桐光学園中学校・高等学校。「大学訪問授業」「TOKO SDGs」など、生徒の知的好奇心を刺激するさまざまな教育プログラムを実施しています。その取り組みについて、学校長の中野浩先生に伺いました。

著名人の講演や上級生の意見が
主体的に学ぶ意欲をかき立てる

学校長 中野 浩先生

 学校長に就任して5年目となる中野浩先生は、自身が定めた三つの教育ヴィジョンについて、「なかでも特に生徒たちに伝えたい」と強調したのが、「一生続けられる好きなことを見つけよう」です。「将来、社会に出て苦しいことやつらいことがあったとしても、“一生続けられる好きなこと”があれば、それが支えとなって乗り越えられると思うからです」と語ります。

 中1〜高3を対象に、年間約20回実施する「大学訪問授業」は、そんな教育ヴィジョンを実現するためのプログラムの一つです。ノーベル化学賞受賞者の根岸英一氏、将棋棋士の羽生善治氏など、各界の著名人を招き、生徒たちはその講演を聴くことで学びの楽しさやおもしろさを肌で感じます。「多くの生徒たちは、生き生きと語る著名人を見て“学ぶって楽しいことなんだ”という感想を持ちます」と、中野先生は話します。また、話に感銘を受け、講演者が教授を務める東京大学に進学したり、講演をきっかけに志望大学を変更したりするなど、進路選択の契機になることも多々あるそうです。

 「TOKO SDGs」も、教育ヴィジョンの達成に向けた取り組みとして活用されています。国連のSDGs(持続可能な開発目標)は、中高生にとってリアリティーのあるものばかりではないため、有志の生徒と教員が話し合ってより身近な問題となる17の目標を設定。興味のある課題に対して生徒一人ひとりが主体となり、答えが一つではない複雑な問題と向き合います。

 「活動には中1から高3までの希望者が参加しますが、下級生は上級生の意見に刺激を受けていることがわかります。活動後には、誰かに言われたわけではないのに、みずから進んで調べようとするのです。自分が知りたいと思ったから調べる。これが“本当の学び”なのだと強く思います」(中野先生)

生徒一人ひとりに合わせた「講習制度」
多彩なプログラムで国際教育も充実

提携校が選べるオーストラリア/ニュージーランドターム留学  また同校は、放課後に行われる通常講習、夏期講習など、充実した「講習制度」を設けています。年間約600もの講座が開講され、生徒たちは希望する進路や苦手分野などに合わせて、自由に選択・受講が可能です。通常の授業と組み合わせることで、自分だけのカリキュラムを構築できます。「塾に通うことなく学校で完結できるよう、分野ごとに多彩な講座を開いています」と中野先生は説明します。大学別の入試対策に特化した講座や、添削型の講座だけでなく、「エルガリを弾こう!」「やきものの世界」など、教員の趣味が反映された「ユニーク講習」も実施。生徒たちは知的好奇心や探究心が刺激され、学ぶ楽しさを実感できます。

 さらに、グローバルプログラムの充実も同校の特徴の一つです。ケンブリッジ大学やイートン校、世界から注目を集めるチャータースクール「High Tech High」の授業を盛り込んだサンディエゴなどでの短期留学、国内英語研修など、生徒たちの要望に対応し、多様性に富んだプログラムが用意されています。最後に中野先生は、「プログラム参加者は、英語や海外への興味・関心が高まる一方で、自国について考えるきっかけにもつながります。本校の多様なプログラムを通して、ぜひ“一生続けられる好きなこと”を見つけてほしいですね」と語りました。

《学校のプロフィール》

桐光学園中学校・高等学校

所在地:〒215-8555 神奈川県川崎市麻生区栗木3-12-1
TEL:044-987-0519(代)

Information

学校説明会などの情報はこちらよりご確認ください。
http://www.toko.ed.jp/high/exam/index.html

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