習い事と両立した中学受験
我が家の少し特殊な中学受験の経験が、どなたかの参考になればと思い、筆をとりました。
娘が入室したのは、一般的には遅いとされる小学五年生への進級時でした。それまで娘は、ある習い事でプロを目指して本気で打ち込んでいました。しかし、努力を重ねても必ずしもプロになれるとは限りません。将来の選択肢を広げるため、受験を考えるようになりました。
当初から御三家を目指すといった強い志望があったわけではなく、「自然体で学力を身につけられればよい」という思いで複数の塾の説明会に参加しました。その中で、最も本質的な学力が身につくと感じたのがサピックスでした。ただ、それまで受験勉強はほとんどしておらず、入室テストはぎりぎりの合格でした。読書が好きだったこともあり、国語の点数に助けられてのスタートでした。
入室後は、日々の課題に真摯に取り組みました。下位クラスからのスタートでしたが、六年生の四月には最上位クラスまで上がることができました。最初が下位クラスだったことで向上心が芽生え、自主的に勉強に向き合えたことが大きかったと思います。
しかし、ここで再び習い事が転機を迎えます。夏の全国大会に向けて集中的な練習が必要となり、迷った末、夏まで塾を休止して専念する決断をしました。結果として全国優勝には届きませんでしたが、受験期に並行して習い事に打ち込んだことは、娘にとって貴重な経験になったと感じています。
九月に塾へ復帰すると学力は落ちていましたが、持ち前の真面目さで少しずつ取り戻していきました。最後のサピックスオープンでは、ほぼすべての学校で合格可能性80%という結果を出すことができました。ただ、ここで判断を誤り、最難関校中心の併願戦略を組んでしまいました(他の模試結果も踏まえると、もう少し保守的に組むべきでした)。
結果として、厳しい状況で2月3日を迎えました。特に2月2日の試験は手応えがあっただけに、不合格の知らせは大きなショックでした(自己採点では合格最低点に届いていてもおかしくない結果でしたが、これも受験の厳しさだと受け止めています)。3日の結果は4日まで分からず、不安なまま4日も受験しましたが不合格。5日の受験も覚悟しながら3日の結果を確認すると、合格の文字があり、家族で喜びを分かち合いました。
通塾期間一年半という短期間でこの結果を得られたのは、質の高い教材と授業を提供してくださったサピックス、課題に真摯に取り組んだ娘の努力が大きかったと思います。日々の課題に取り組む中で自然と学力が伸び、親のサポートはほぼ不要でした。また、本人の学力に合った学校に進めばよいという家族の姿勢を貫けたことで親子の衝突も少なく、最後まで前向きに受験と向き合えた要因になったと思います。
習い事との両立にあたり、柔軟に対応してくださったサピックスの皆さまに、心より感謝申し上げます。