夏休みからの巻き返し
息子は当時、花をチョーリップと書くどこか「丁寧さ」が足りない所がありました。問題の条件や先生の説明を最後まで聞かずに「分かった!」と言い、同じミスを繰り返してしまう。小さなミスが積み重なるたびに点数は安定せず、本人の自信も、親の気持ちも少しずつ削られていきました。特に6年生の夏休み前はミスが目立つようになり、成績と意欲が下がっていきました。
「このままでいいのか」「こんな時期に、なぜ雑になってしまうのだろう」。母として不安な日々でした。
思い切って先生に相談したところ、「家庭学習の進め方に課題があるかもしれません」とご指摘をいただきました。解き直しが浅い。見直しが習慣になっていない。息子の“分かったつもり”が、家庭学習の中でそのまま通り過ぎてしまっていました。
先生は息子にも直接、優しく、でも芯のある言葉で話してくださいました。叱るのではなく、本人が「出来る様になりたい」と思える形で促して下さった事が強く印象に残っています。その言葉が息子の中でスイッチになった様で、「夏休みに巻き返してやる!」と自分で決めた瞬間から表情が変わりました。
そこから我が家の夏が始まりました。片道1時間の通塾時間も、勉強にあてる。家では学習に集中できるよう、生活面を整えることにしました。例えば朝食は横について手早く済ませ、基礎トレ・漢字を徹底する。母親として「勉強に集中できる環境を作る」と腹をくくった夏でもありました。
夏休みの間だけは、テレビも読書も控えました。起きている時間の大半を机に向ける、まさに「やり切る」生活でした。息子が自分で決めた約束を守ろうとしている姿に、私も踏ん張ることができました。
変化は少しずつ、確実に表れました。課題を指定範囲だけで終わらせず全て解く。間違えた問題は「なぜ間違えたか」を言葉にし、同じ条件で解き直す。以前より丁寧に、次の授業までに仕上げられるようになりました。すると成績が上がるだけでなく、息子のやる気も自然と戻ってきました。「できた」が増えると、人は前に進めるのだと、母である私の方が教えられました。夏の成功体験が、その後の秋以降の粘りに繋がりました。
受験当日。夏から積み上げた時間が、息子の背中を押してくれたのだと思います。試験が終わって教室から出てきた息子の第一声は「楽しかった」。その言葉を聞いた瞬間、胸の奥が熱くなりました。「息子は受験に向いていないのでは」と悩み、やめる選択肢が頭をよぎった事もあります。それでも最後まで走り切れたのは、先生方がいつも相談に乗ってくださり、励まし、根気強く息子に向き合って下さったからです。家庭だけでは越えられなかった壁を、先生方が一緒に越えさせて下さいました。本当にありがとうございました。
転居などで学習環境が変わるご家庭もあると思います。環境が変わっても関西校舎で継続して学べる安心感は大きかったです。