受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ

2026年度中学入試 親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 渋谷教育学園幕張中学校

一月涙、二月桜

 親として何をしてあげられるのか―それはご家庭ごとに違いますが、主役はあくまで子どもです。私も二人で六年間の受験生活を伴走しましたが、常に「寄り添うこと」を大切にしてきました。これから受験を迎える皆さまの一助になれば幸いです。

 四年生の時は、「勉強しなさい」「嫌だ」の繰り返しでした。友達は遊んでいるのに、目の前には大量の復習。そんな時は一緒に机に向かい、丸付けをしてあげ、できたら思いきり褒める。まさに体力勝負です。全て終わらせることを目標にしつつ、親の中では「最低限ここまで」という線を少し低めに持っておくと、終わらなかった日も前向きでいられます。

 サピックスの学習量は多く時期によって内容も変化します。どの科目のどの復習にいつ取り組むか、スケジュール管理を徹底しました。また、志望校や入学後にやりたいことを早めに話し合い、説明会や文化祭にも足を運びました。憧れの学校を持つことは長い受験生活の道標となり、苦しい時に支えになります。

 テスト結果が振るわない時こそ成長の機会です。叱るだけでなく必ず褒めるところを見つけ、「どうすれば良くなるか」を一緒に考えました。親が一方的に決めるのではなく、最後は子どもに選ばせ、「あの時、自分で決めたよね」と言える経験が自走につながっていきます。

 テスト結果が振るわない時は、質問教室を積極的に活用しました。複数回のテスト結果を持参し、どこで失点しているのか、何を優先すべきか具体的に助言をいただきました。思春期の子どもにとっては、親の言葉より先生の言葉の方が素直に届くこともあります。迷った時は、ぜひ先生を頼ってください。サピックスは冷たいとよく言われますがこちらから相談すればアドバイスをたくさんくれます。

 目指したのは、自ら学ぶ姿勢です。「勉強しなさい」ではなく「何時から始める?」と問いかけるようにしました。直接言うとぶつかってしまう時は、メモを置くなど間接的に伝える工夫もしました。なぜこんなに気を使うのかと思うこともありましたが、自走できるようになれば親子ともに楽になります。

 六年生の1月、娘は第一志望に不合格でした。半日泣いた後、2月までに何ができるかを考えました。時間内に解き切る練習を徹底し、午後は弱点分野の復習と暗記。ゲームは一日一時間と決め、あとは信じるだけ。そして2月、再挑戦で合格をいただきました。

 受験は親子で挑む長い旅です。涙がこぼれる夜もあるでしょう。それでも隣で支え続けた時間は、必ず子どもの力になります。合否以上に大切なのは、最後に親子で「ああ、やり切ったね」と心から言い合えること。その経験は、これから先の人生を支える大きな自信になると信じています。