「サピはドライ」? いえ、「あたたかなプロ」でした
私(母)は、自身がミッション系中高一貫女子校でかけがえのない青春時代を過ごした経験から、娘にも中学受験に挑戦し、可能であれば同じような環境で学んでほしいという淡い願いを抱いていました。しかし私は地方出身で、東京の中学事情には明るくなく、学校の特色や受験戦略についても知識がありません。とりあえず「実績No.1」であり「高学年からは入室が難しい」といった噂に背中を押され、1年生2月という早い時期から、ふんわりとサピックス生活をスタートさせました。
娘は読書が大好きで国語の成績は安定していた一方、算数、特に計算分野が苦手で、かつ人目を気にして引っ込んでしまう性格でした。家庭では算数を中心に学習に力を入れようとしましたが、思うように進まず、毎日続けていた基礎トレ以外は家庭学習も終わらないことが多く、デイリーチェックやマンスリーの成績も一向に向上しませんでした。質問教室にも恥ずかしがって行かず、塾側からのフォローもこちらからお願いしない限りは少ないように感じたため、低学年の頃は「サピはやはりドライな塾なのだ」と感じ、娘にはもっと少人数で手厚い塾の方が合っているのではないかと転塾を考えたこともありました。しかし娘は「授業が楽しい。やめたくない」と言い張り、5年生までは親子喧嘩を繰り返しながらの日々でした。テキストを全て捨てようとしたり、夫婦で詰り合ったこともありました。
「サピはドライ」その印象が大きく変わったのは6年生になってからです。担当の先生が初回面談で「環さんは雙葉向きです」とはっきりおっしゃり、さすがに御三家は難しいのでは…という方向感で固まりかけていた我が家の空気が一変しました。ひらめき型ではなく努力型であること、少人数で丁寧に見てくれる学校が合うこと、体力面の特徴などを短期間で的確に把握され、学習方法から志望校選択まで非常に納得感のある助言をいただきました。
安定していた国語の成績が一時急降下し、パニックに陥った際も「国語力が急になくなることはあり得ない。自信を失っているだけです」と、克服の手段・教材を教えていただき、無事に成績回復を遂げました。社会のご担当であるにもかかわらず、算数・国語についてとても具体的にご助言いただき、娘は最後まで担当の先生に出された課題をやり続けました。
夏以降はSS特訓で志望校別の仲間と過ごす時間も増え、娘は日々楽しそうに通塾していました。私も先生の「自信を失わせないことが何より大切」という言葉を胸に、家庭では口出しを控え、穏やかな環境づくりを心掛けました。直前までリラックスしすぎ、マイペースな生活が続きヒヤヒヤしましたが、結果は1月校から熱望の雙葉まで全勝。娘を信じ、前向きに過ごすことの大切さを実感できた受験生活でした。ご担当の先生をはじめとした校舎の先生方、スタッフの皆様、クラスのお友達、そして娘と夫に心から感謝しています。