受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ

2026年度中学入試 親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 雙葉中学校

マイペース娘 VS せっかち母さん

 娘が初めてサピックスの授業に参加したのは、2年生の夏期講習でした。「楽しかったから通いたい」と言うものの、机の引き出しにサボっていた〇文のプリントが44枚も見つかり、そんな心根じゃ通塾なんて到底できない、と一度は入室を見送りました。その後、なんとか信頼を取り戻した娘は3年生の秋にようやく入室し、サピックス生活が始まりました。

 娘はマイペースで人と自分を積極的に比較するタイプではないので、クラス昇降が目まぐるしいサピの環境においても一喜一憂することはなく、その点ではとても楽な子でした。しかし、マイペース故に家庭学習のスピードもゆっくりじっくりで、様子を見る度に「まだそこやってるの!?」と言ってしまう状況でした。5年生までは授業内容を理解することが一番大事とはわかってはいたものの、いつまでも書き終わらない理科のポイントチェックや算数のA~E問題を見ると、速くやって早く寝ればいいのに…と母の私だけが勝手に焦燥感に襲われていました(勿論、娘は意に介さず)。

 6年生になったら家庭学習の量も膨大になり、考える時間・解説を読む時間のバランスをうまくとって家庭学習を進めざるをえなくなるから、本人も変わっていくだろうと様子を見ていましたが、結局娘は最後の最後まで、マイペースにゆっくりじっくりやるスタンスを変えませんでした。取捨選択が大事といわれる6年時にも、「これはあともう少しでできそうなの!」と粘っており、見ているこちらは「これでいいのだろうか…」と不安になりましたが、もうこの子はこのやり方でやっていくんだろうと腹をくくり、それまでのように口酸っぱく言うことを控えました(控えはしましたが、全く言わない、ということはできませんでした!どうにも遅いんで…)。

 娘のこのマイペースを貫くやり方が一般的な受験勉強として良かったのか悪かったのかはわかりませんが、成績の大きな浮き沈みもなく最後までやれたからには、本人にはこのやり方があっていたのだろうと、受験を終えた今、感じています。3~5年の間にじっくりゆっくり学習に取り組んだことで、学習内容が定着していき、6年前期の演習で鍛えられ、6年後期には演習スピードや直しのスピードが速くなり、また次の演習に取り組んで経験値を上げる、というサイクルに入れたのだと思います。その結果、娘は受けた学校すべてに合格することができました。学習では心配しか感じられなかった性格は、いざ本番の入試では「色々気にしないで自分のペースでやる」という面でプラスに働き、入試会場でも普段通り過ごせたそうです。

 マイペースな子どもの様子を見続けるのは、せっかちな親としてはかなり辛いものがあります。

 年がら年中マイペースな娘とせっかちな母の受験記が、焦りの渦中にいる方の気持ちを少しでも軽くできますように。