第一志望じゃなくても
「中学受験で第一志望校に合格できるのは約30%」。何度か見聞きしてきたことばです。そのことばを借りるなら、娘は70%側として中学受験を終えることになりました。
第一志望校の合格発表画面の前で静かに涙を流す娘を思い出すたび、胸が締め付けられます。それでも、やっぱり娘の中学受験は「いい受験だった」と思うのです。
兄・姉への憧れからスタートした中で、どんな学校が自分に合ってどんな学校生活を送りたいのかを真剣に考えるようになったこと、自分の“苦手”に向き合ったこと、挑戦する道を選択したこと、そして、そのために精一杯やり続けたこと、どれも本当に本当にすごいことで、そんな娘を心から尊敬しています。
思い返すとなかなかに苦しい3年間でした。授業態度も家庭学習も真面目だけれど成績は低空飛行。人一倍負けず嫌いな娘が投げ出すことはありませんでしたが、同時に自分のやり方でやりたいという思いが強く、前へ進めない状態が続きました。そんな中、本人がこのままではいけないと危機感を持ったことを機に、授業のない日に私と家庭学習を振り返ることにしました。
算数なら計算や基礎的なものから数問ピックアップし、できたものを振り返る一方、できなかったものはどこまではできていたのか、ミスであればどんなミスで減らす工夫はあるか、そんなことを問いました。
国語では漢字です。その漢字を含む熟語を出し合ってみたり、文章を作ってみたり。
がむしゃらに突き進むのではなく、いったん状況を整理する、知識を何かにリンクさせる、自分の癖を知りその打開策を探す…志望校を目指す上でももちろんですが、この先自分一人で学んでいく上で、この時間が少しでも役に立ったらいいなという気持ちで、共に考え話す時間を親子で持ちました。
過去問に取り組み始めてからは、自分自身で整理し思考する姿が印象的でした。1日午後・2日校の受験ではその力がしっかり発揮できたのではないかと思います。
挑戦する分、第一志望校以外の学校に夫婦でそれぞれ複数回足を運びました。6年次に秋の模試で娘自身が改めて学校に行く機会を得られたのもありがたかったです。各学校の長所を具体的に挙げられるようになっていたことで、良い切り替えができたように思います。
最後に、先生方のご指導と応援があったからこそ娘は走り切れたと思います。厚くお礼申し上げます。受付や警備のみなさまにも温かくサポートしていただきました。
第一志望じゃなくても、娘が得たものは数多くあります。これからの道を力強くしなやかに進んでいってほしいと願っています。