受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ

2026年度中学入試 親子で歩んだ 受験の軌跡

進学校 東京女学館中学校

初志貫徹

 私たち親子が中学受験の世界に入ったのは3年生の2月でした。徒歩10分で地元中学に通学できる環境であるにもかかわらず、同じクラスのSAPIX生の男の子(開成中に合格)に感化され私立中学に興味を持ち、何の対策もせず入室テストを受けました。冷やかし半分でしたが、入室が認められる成績であり、しかもあと1点で上位クラスという成績でした。しかし、今思い返せばこの時の試験科目は国語と算数の2科目であり、理科・社会が入った成績ではなかったことは盲点でした。案の定、入室後の国算は並で安定でしたが、理社は低め安定で、結局6年生春まで伸び悩みました。テスト成績が不振でも全く気にせずマイペースな娘に人参をぶら下げてやる気を起こさせたり、一方で家庭学習もせずに遊びに行くなどで口論になり退塾を考えたり、色々な出来事がありました。

 ところが、突然「私、東京女学館に決めた!」。学校見学をする中で、女学館を第一候補として考えた私として、初めて娘と意見が一致した時が来ました。6年生の秋で遅いスタートながら、過去問を解き始めましたが、算数の問題との相性が合わず苦戦し、結局最後まで合格最低点を超すことはありませんでした。そこで先生よりお薦めされていた併願先である共立女子中の過去問を始め、詩が出る国語以外は相性が良く、入試数日前に合格最低点をクリアしたという、こんなモヤモヤした状況で2月1日を迎えてしまいました。最終決断は、第一志望の女学館はブレの少ない国・算2科目の午後入試を選択しました。

 2月1日午前の共立女子の理社の傾向が変わったとの自己分析で、私は意気消沈しましたが、娘は次が本番と言わんばかりに勇んで女学館に向かいました。恵比寿駅前で甘いチョコパンを頬張り栄養補給した後、元気よく入試会場に入って行きました。帰路でもハイテンションな娘を見て、なぜこんなに元気なのか不思議でした。そして30分早まった午後9時30分、第一志望だった女学館合格発表の画面が桜色に変わり、我が家に早い春が来ました。娘曰く、女学館の算数の傾向が変わり、国語の大問1はSAPIXの授業でやったことが全部でたんだよ!と、ずっと心に秘めて話せなかったことを涙流しながらマシンガンのように話していました。帰路のハイテンションの理由は、かなりの手応えの裏返しだったようです。そして最後に、「初めて女学館に来た時から、ここで勉強したいって思っていたんだ! 渋谷近いし…」と、答え合わせをしてくれました。

 学校選びは、やはり本人の希望が最も重要であり、それに向かい始めたモチベーションは本物です。勉強はSAPIXの先生にお任せし、親はやる気スイッチが入るのを見守り、教材の整理をしていれば良いのだなと、入室した時に室長先生が言われたことを改めて思い出しました。先生方、3年間本当にありがとうございました。