学校説明会レポート
広尾学園小石川中学校
2026年6月8日(月)
1期生が卒業する節目を迎え、新たな教育改革をスタート
2021年4月、前身の村田女子高等学校から校名を変更し、男女共学の中高一貫校となった広尾学園小石川中学校・高等学校。「自律と共生」の教育理念の下、教育連携校である広尾学園中学校・高等学校と同等・同質の教育をめざして学校改革を進めています。2024年12月には地下1階・地上4階建ての新校舎も完成しました。
この日の説明会では、最初に、この4月に校長となった山地弘起先生があいさつ。山地先生は、同校が「1期生が卒業する節目を迎え、次のフェーズへ向かう段階」にあると説明し、「規模こそ大きくありませんが、マインドを広く世界に開いた、大きな学校です。完全中高一貫校として『自律と共生』の教育理念をさらに実質化していきたいと思います」と語りました。また、生成AIの登場などで学びの在り方が変化する今、「『自律と共生』は単なる標語ではなく、日々見直し、アップデートしていく必要があります。『自分のバイアスを見直す』『思考を止めず、みずから率先して行動できているかを確かめる』ことを授業の実践に生かしていきたいと考えています」と述べました。
続いて、同じく4月に副校長へ着任した河口竜行先生があいさつ。渋谷教育学園渋谷など複数校で教育に携わり、教育現場の最前線で活躍してきた河口先生は「山地先生の専門的な知見と、わたしが現場で培ってきた実践を組み合わせて、学校をさらに発展させていきます」と抱負を述べました。
続いて、教頭の遠藤賢先生が学校概要を説明しました。同校では「問題解決能力とコミュニケーション能力の養成」「グローバルな視野と高度な英語力の習得」「最先端のICTスキルの習得」の三つを共通の土台として、「本科コース」と「インターナショナルコース」を設置しています。本科コースでは、中1から本格的なキャリア教育を展開し、難関大学や医学部への進学をめざします。一方、インターナショナルコースは、英検®1~2級程度の英語力を持つ生徒向けのアドバンストグループ(AG)と、入学後から英語力を伸ばすスタンダードグループ(SG)で構成されます。外国人教員と日本人教員によるダブル担任制を採用し、中3からはSATやPSATなど海外大学進学に向けた対策も行っています。
学校生活については、広報部統括部長の池田雄斗先生が説明しました。同校が力を入れるキャリア教育では、広尾学園中・高と合同で実施する「スーパーアカデミア」が特徴です。生徒は約30名の専門家による講義から興味・関心に応じて科目を選択して受講します。また学校独自のプログラムとして「模擬裁判」や「東京藝大アート体験」などを開催し、“本物に触れる体験”を重ねています。また、「Inspire High」や「Quest Cup」といった探究学習にも積極的に取り組みます。
海外研修も充実しており、オーストラリアやイギリスでの2週間の研修、デンマークやスウェーデンで環境・エネルギーについて学ぶ北欧体験プログラムなどのメニューがあります。昨年は、教育・イノベーション団体X PRIZE(エックスプライズ)が主催するコンペティション「X PRIZE Showcase」に参加し、英語でプレゼンテーションを行ったグループの一つが最優秀チームに選ばれました。
また、理科の授業にも注力しています。同校が重視している実験は2週に1度行い、事前準備も生徒が担当します。生徒は、器具の選定やスケジュール管理を任され、失敗を糧にしながら論理的思考力を学んでいくそうです。
授業以外の学習支援も充実しています。朝礼前の10分間を「0限」として、小テストなどを実施するほか、夏期講習では120以上の講座を開講。学年を超えて受講できる講座も設けています。このほか、現役東大生による「学生メンター制度」や、「定期試験直前リセット講座」など、多様な学習サポートのプログラムも紹介されました。

2024年に完成した新校舎2階にあるラウンジ。自習や少人数での学習に適した環境が整っています。新校舎には、グループ学習やプレゼンテーションの練習が可能な多機能空間「ARC room」や図書室、カフェテリアなども備わっています