学校説明会レポート
雙葉中学校
2026年6月30日(火)
命を守ることを教育の根幹に
多角的な視点や解決策を学ぶ
フランスから来日した修道会「幼きイエス会」のシスターらによって1909年に設立された雙葉中学校・高等学校は、カトリックの精神に根ざした全人教育や、質の高い外国語教育に特色があります。
SAPIX代々木ホールで開催されたこの日の説明会の冒頭、サピックス教育事業本部本部長の広野雅明先生は同校の入試分析を行い、「雙葉の入試は知識を基に論理を構築し、自分のことばで表現する力が求められます。秋以降のSS特訓ではそういった問題に特化した演習を徹底して行います」とサピックスの授業の有用性を強調しました。
続いて、校長の萱場基先生が教育方針について説明しました。萱場先生は「命を守ること」が教育の大前提であるとしたうえで、同校が試験の順位や総合点の張り出しを一切行わない理由に触れ、「競争をあおるのではなく、仲間とかかわり、共に学ぶことこそが重要なのです」と説明。進路別のクラス編成は行わず、多様な個性を持つ生徒が同じ教室で学び、互いに刺激を受けながら成長していく環境の意義を語りました。
主体的に学ぶ力を育み
将来へつながる進路選択を支援
続いて、教頭の中島樹子先生が教育内容について説明しました。1クラス約46名の4クラス編成で、担任団は原則、中学3年間は持ち上がり制です。中学・高校を兼務する教員が手作りのプリントや小テストを活用し、6年一貫教育の利点を生かした無理のない先取り学習を実施。「理解に差が出た場合には個別の指導を行い、早めに対応しています」と話しました。また、教員室前には、立ったまま気軽に質問できるスペースを設け、生徒が主体的に学ぶ姿勢を支えています。
学習面では、週1コマの「宗教」の授業をはじめ、外国語教育にも力を入れています。中3では全員がフランス語を学び、「英仏、二つの外国語に触れることで、多様な価値観に気づき国際性を養います」と中島先生。高校では英語かフランス語のどちらかを選択することができ、フランス語を第一外国語として学ぶ高校生は全国的にも少ないことから、みずからの強みとして進路選択にも生かされているそうです。理科は4分野それぞれに専用の実験室を備え、高校では多くの選択科目を設置。さらに、中3の広島宮島修学旅行を軸とした平和学習では、半年かけて作成した「平和スピーチ」の原稿を冊子にまとめ、互いの思いを共有しています。
進路面では近年、理系志望者がやや多く、医歯薬系や理工学部への進学者が増えているとのこと。今春は卒業生の半数が国公立大学または早慶に進学しました。また、さまざまな分野で活躍する卒業生を招いた講演会も盛んで、生徒たちは大きな刺激を受けながら、みずからの使命を考え、それぞれの花を咲かせていきます。

校舎内にある聖堂。宗教の授業や行事を通して、祈る心や一人ひとりを大切にする心が自然に身についていきます