学校説明会レポート
西大和学園中学校
2026年6月27日(土)
大学合格は「通過点」
未知の分野に挑戦する力を養う
全国屈指の進学校として知られる西大和学園中学校・高等学校。その教育の根底にあるのは「目標と目的を履き違えない教育」です。教頭の牧村繁宏先生は、かつての同校は偏差値の向上や上位の大学への進学を最優先に掲げていた時期があったと振り返ります。「約10年前に教職員で議論し、指導のあり方を根本から見直しました。その結果、生徒が『まず何をしたいのか』を先に探し、そのために必要な場所として大学を選ぶという考え方を徹底することにしたのです」
この方針を象徴するのが、成績で生徒を分ける「習熟度別クラス」を廃止し、本人の志望を尊重する「志望校別クラス」を導入したことです。「学校は生徒の『やりたいこと』を全面的に支援する体制を整えています」と牧村先生は強調します。探究心を育むプログラムは多岐にわたります。中学3年間の集大成として取り組む「卒業研究」では、国民的アニメの登場人物のジェンダー分析や、ルービックキューブのプログラミングなど、生徒自身が選んだテーマを徹底的に掘り下げて論文を執筆します。さらに高校では、大学の研究室を訪問する「西大和学園SSH(スーパーサイエンスハイスクール)」や、社会問題をビジネスで解決する手法を学ぶ「AIP(アクション・イノベーション・プログラム)」といった高度な学びが用意されています。実際にカンボジアでのレストランの立ち上げに携わるなど、マーケティングや財務まで踏み込んだ実践的な活動を通じて、未知の分野に挑戦する力を育んでいます。
多様な価値観に触れ
自立心を育む学校生活
西大和学園のもう一つの柱が、圧倒的なスケールのグローバル教育です。中3でのアメリカ研修に加え、高1ではインドやインドネシア、カンボジアといった、日本とは社会制度や宗教が大きく異なる国々を訪れます。また、すべて英語で議論し、自国ではなく他国の立場に立って国際問題を考える「模擬国連」活動も活発で、世界大会に日本代表として選出される生徒も輩出しています。
学校生活においても、生徒の主体性が尊重されています。体育祭や文化祭などの行事は教員が介入せず、高校生が中学生を指導する「縦割り」の体制で運営されます。また、全国から生徒が集まる「青雲寮(男子寮)」では、共同生活を通じて自立心を養います。夜の学習時間には教員が常駐して個別の質問に対応するなど、学習面でのサポートも万全です。寮行事の名物である「ナイトウォーク」では、夜通し60kmを歩き抜くことで、仲間と支え合いながらみずからの限界に挑戦します。
入試制度においても、単なる知識量ではなく、答えが決まっていない問いに対して論理的に考える力を評価する「21世紀型特色入試」や、高い英語力を持つ生徒を歓迎する「英語重視型入試」を導入し、多様な才能を受け入れています。
2026年春には東京大学に75名、京都大学に31名、国公立大学医学部医学科に79名(防衛医科大学11名を含む)という輝かしい合格実績を収めていますが、これらはあくまで生徒が自分の目標を見つけ、全力で取り組んだ結果の「通過点」に過ぎません。牧村先生は「何かおもしろいことを学びたいから東大へ、あの学部のあの先生に教わりたいから京大へ、などの目的意識を持っている生徒が多いのも本校の特徴といえます」と強調し、学業にも行事にも全力で取り組む活気ある学校文化を伝え、説明会を締めくくりました。
