受験ライフをサポートする 進学情報誌 さぴあ

さぴあは、進学教室サピックス小学部が発行し、内部生に配布している月刊誌です。

最新中学入試情報

2025年度中学受験  サピックス小学部第36期生/受験体験記

進学校 筑波大学付属駒場中学校

自分の行きたい学校に挑戦状を突きつけろ!

U.Tさん

 2025年2月5日、この日は、最後に残された大逆転のチャンスだった。午前9時2月4日の聖光の第二回入試の合格発表だ。結果は、「残念ながら、合格には至りませんでした。」と合格発表サイト。自分の目の前が、真っ暗になった。そして、泣いても笑っても午後3時の筑駒の発表が最後だ。その時、時計は午後2時55分を指していた。心臓の鼓動が、耳の奥で異常なほど大きく響いている。指先は冷たく、目の前のスマートフォンの画面が手に汗をかかせる。最後の試練、筑駒の合格発表まで、あとほんの数分。自分でも信じられないくらいの緊張が体中を支配していた。
 午後3時、発表の時間が来た。手が震える中で、思い切って画面をスクロールした。目を閉じ、深呼吸を一つ、もう一度目を開けると―、
 そこには、見慣れない文字が並んでいた。番号がある!
 頭が真っ白になった。周りの音が急に遠くなり、ただただその文字だけが目の前に浮かんでいる。合格の二文字が、まるで夢のように現実となり、胸が締め付けられる思いだった。
 何度も何度も画面を見直す。確かに、合格の文字がそこにある。でも、信じられない気持ちが先に立ち、涙が止まらなかった。これまでの全ての努力が報われた瞬間だ。心の中で何度も自分を励まし続けた日々が、ようやく意味を成した瞬間だった。
 そして、涙とともに自然と笑顔がこぼれた。その笑顔があふれる中で、これから始まる新たな道に胸が高鳴った。全ての努力と、苦しい日々が報われる瞬間。この先、どんな試練が待っているのかは分からない。でも、今はただ、この奇跡的な瞬間を胸に刻んで、次に進む力を信じるだけだった。
 その後、家族にその知らせを伝えると、家の中が歓声と涙で包まれた。長い長い道のりだったけれど、その先に待っている新しい世界が今、確かに開けたのだ。
 皆さんも、最後のドラマを信じて、「合格」に向かって、突っ走って下さい。
 君たちの吉報を待つ!

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