私は小学五年生の二月から受験勉強を始めました。昔はとても勉強が苦手で入室初日は授業についていけず困っていましたが、一生懸命勉強に取り組む二歳上の兄の背中を見て学業の大切さを感じ、もっと頑張ろうと本気で取り組み始めました。ただ、私は五歳の時に空手も習い始めていて、大好きな空手を諦めるつもりもありませんでした。両立は自分が想像していたよりとても難しいことで、何度も諦めようと考えた時がありました。そんなとき、慶應義塾高校全体の空手部の練習会を見学させていただく機会がありました。そこで部員の方々に優しく接してもらったことをきっかけに「慶應義塾湘南藤沢中等部に入りたい」と決意しました。
　二年間という短い受験勉強期間の中で、テストで思うような点数を取ることができなかったり、空手の試合で結果を残すことができなかったりと悔しい気持ちもたくさん味わいましたが、たくさんの人たちが励ましてくれたことで最後まで諦めずやり通した結果、無事に志望校に合格することができました。合格を知った時、今までにないくらい嬉しい気持ちでいっぱいでした。自分の努力だけでは合格を勝ち取ることは絶対にできていなかったと思います。すべては塾の先生方や家族、空手の師範など、私に関わってくれた方全員のおかげです。受験を通じて、苦手なことに向き合う力が身につきましたし、支えてくれた人への感謝の気持ちを忘れない大切さも学べました。ただ、受験直前期で後悔したことは、「漢字の要」や理科・社会の「コアプラス」、「言葉ナビ」をもっと時間をとってやれば良かったと感じたことです。基本知識は早くから固めておいた方が絶対に良いと思います。
　中学生になっても、目標に向かって学業も空手も最後まで突き進んでいこうと思います。