サピックスに初めて行ったのは、三年生の夏期講習。「兄を超す」という目標を勝手に自分でたて、行きたかったサピックスに行くようになった。四年生の初めは、成績が良く、自分一人で勉強できると思い込み、親に反抗的になっていた。親に反抗するにつれ、成績も次第に落ちていき、自分のおろかさに気付き始めた。はっきりと自分のおろかさに気付いたのは、六年生の後半と遅かった。
　受験の時期はあっという間におとずれた。家族は自分にずっと寄りそってくれ、サピックスの先生は、自分のことをはげましてくれ、友達とも互いにはげまし合い、つらかったことを乗りこえ、緊張もほぐれた。第一志望校の発表日はすぐにやってきた。少し自信はなかったが、「合格」という文字を見て、家族と喜び、うれし泣きもした。ずっとはげましてくれていた先生にも連絡すると、喜んでくれた。今までで一番うれしい出来事で、落ち着けなかった。
　受験が終わり、私が後悔していることは、いつも寄りそってくれていた家族、友達、先生に感謝することを忘れていたということだ。私は、受験生に、最後まで周りの人への感謝を忘れずに、自信を持ってあきらめずに頑張ってほしいと思っている。そして、私も、日々、感謝を忘れずに生きようと思う。