受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ

母校再訪

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2026年9月号から転載

吉祥女子中学校・高等学校

一人ひとりが自分らしく歩み
夢を見つけて
未来を切り開く6年間

1938年に地理学者の守屋荒美雄が創立した吉祥女子中学・高等学校は、「社会に貢献する自立した女性の育成」を掲げて、生徒の個性と自主性を伸ばす教育を実践しています。一人ひとりが互いの価値観を尊重し合う校風が大切に受け継がれています。そんな同校で夢や目標を見つけ、現在はその実現に向けて大学で学ぶ2人の卒業生に、中高時代を振り返っていただきました。

  • 春日 美香さん

    春日(かすが) ()()さん(2026年卒業)

    東京科学大学 環境・社会理工学院1年

    飛行機に興味を持ち、吉祥女子の進路プログラムを通して環境問題との関係性に気づきました。東京科学大学では、環境負荷の少ない航空機の研究に取り組みたいと考えています。

  • 小林 もかさん

    ()(ばやし) もか()さん(2026年卒業)

    筑波大学医学群医学類1年

    高1でカナダに留学し、戦争難民と出会ったことをきっかけに人道支援を志しました。筑波大学医学群で医療を学び、将来はWHOで働くことをめざしています。

想像していた以上に
楽しかった学校生活
勉強も行事も全力で

―吉祥女子を志望した理由を教えてください。

春日 もともと女子校を希望していました。小6の12月に吉祥女子の校内見学に参加した際、体育の準備時間に先生の話を在校生が楽しそうに聞いている姿が印象的で、「ここに通いたい」と思いました。そして、2月1日に受験し、合格しました。

小林 わたしも女子校を志望していました。小6のとき、友だちから吉祥女子の名前を聞いて興味を持ちました。実際に吉祥祭(文化祭)に行くと、在校生が学校生活を思い切り楽しんでいる姿が目に飛び込んできて、「ここに通ったら楽しそうだな」と思うようになりました。

―実際に入学して、学校の印象はいかがでしたか。

春日 入学前は、中学・高校の勉強や学校生活について「自分にできるかな」と不安もありました。でも実際は、勉強も行事も思い切り楽しめる環境でした。特にコロナ禍後の行事は、みんなが心から楽しんでいる様子が印象に残っています。

小林 学年を問わず、吉祥祭や運動会などの行事に全力で取り組む姿を見て、想像をはるかに上回るパワーを感じました。

―クラブや委員会には所属していましたか。

春日 吹奏楽部に所属していました。担当楽器はバリトンサックスで、高2では部長を務めました。

小林 ソフトボール部に6年間所属し、副キャプテンとしてキャッチャーを務めました。高2からは体育委員として、運動会の運営にもかかわりました。

―思い出に残っているエピソードを教えてください。

春日 高1のカナダ語学体験ツアーで「カナダリーダー」を務めたことです。語学を学べただけではなく、友人と一緒に異文化に触れ、発見や驚きを共有できたことがとても新鮮でした。家族旅行では味わえない貴重な経験だったと思います。また、高校最後の運動会も印象に残っています。横断幕を作ったり、おそろいのTシャツを着たりと、学年全体が一つになって盛り上がりました。特に全員リレーでは、クラスの団結力を強く感じ、忘れられない思い出になりました。

小林 高2の運動会です。わたしは体育委員として運営に携わっていましたが、当日は八王子キャンパスのトラックが雨でぬかるみ、開催も危ぶまれるほどの天候でした。それでも実施が決まると、高3生が自主的にスポンジを持ってきて水を吸い始めました。すると、その姿を見たほかの生徒たちも次々と加わり、学年を超えて協力の輪が広がっていきました。誰かに指示されたからではなく、自分たちで考えて行動する姿に吉祥女子らしさを感じ、とても誇らしく思いました。

  • 春日さんは吹奏楽部に所属し、淑美ホールを拠点に活動。バリトンサックスを担当し、学校行事や大会で演奏を披露しました

    春日さんは吹奏楽部に所属し、淑美ホールを拠点に活動。バリトンサックスを担当し、学校行事や大会で演奏を披露しました

  • ソフトボール部に6年間所属した小林さん。グリーンコートで練習に励み、キャッチャーとしてチームを支えるとともに、4番打者としても活躍しました

    ソフトボール部に6年間所属した小林さん。グリーンコートで練習に励み、キャッチャーとしてチームを支えるとともに、4番打者としても活躍しました

先生や仲間との良き出会い
夢への歩みを後押し

―今の自分につながったと思う経験はありましたか。

春日 進路プログラムの「東京科学大学(旧東京工業大学)の一日体験入学」と「卒業生を囲む会」が印象に残っています。以前から飛行機にかかわる仕事に興味はありましたが、先輩方の話を聞いて、飛行機にかかわるなかでも道は一つではないということに気づきました。

小林 高1で1年間、カナダに留学しました。現地で戦争や紛争を経験した同世代の友人と出会い、自分との環境の違いに衝撃を受けました。「自分に何ができるだろう」と考えるようになり、人道支援に携わりたいという思いが生まれました。その後、進路指導室で紹介された医学プログラムに参加し、医学生との交流を通して、その思いをさらに強くしました。

―卒業してみて感じる母校の良い点は何ですか。

春日 勉強だけではなく、運動や学校行事も含めて、何事も楽しめる環境です。入学前はもっと真面目な雰囲気なのかなと思っていましたが、「そこまで気負わなくてもいいんだ」と感じられる学校でした。

小林 吉祥祭や運動会など、生徒が主体となって一から行事をつくり上げていくところが、吉祥女子らしい魅力だと思います。一方で、困ったときには先生方がしっかり支えてくださいます。進路選択でもたくさん相談に乗っていただきました。

―現在通われている大学を選んだ理由は何ですか。

春日 進路プログラムで東京科学大学の環境・社会理工学院を知り、「環境負荷を減らせる飛行機を研究するなら、ここしかない」と思いました。当初は私立大学への進学を考えていましたが、数学科の先生から「国立大学にも挑戦できるよ」と背中を押していただいたこともあり、東京科学大学をめざすことを決意しました。

小林 医学だけでなく、国際関係や人道支援についても学べる総合大学であることを重視しました。また、大学でもソフトボールを続けられることにも魅力を感じ、筑波大学をめざしました。

―将来の目標を聞かせてください。

春日 環境負荷の少ない航空機の研究に携わりたいと考えています。飛行機が好きだからこそ、この環境への負荷を減らし、誰もが安心して飛行機を利用できる社会の実現に貢献したいです。

小林 大学卒業後は医師として経験を積み、イギリスの大学院で公衆衛生を学びたいと考えています。将来は国際的な医療支援にもかかわりたいので、英語もしっかり学んでいきたいです。

―受験生に向けてメッセージをお願いします。

春日 入学すると、楽しい6年間が待っています。今は受験勉強で精いっぱいだと思いますが、「自分は吉祥生になる」と思い描き、入学後にやりたいことや夢を励みに、がんばってください。

小林 受験勉強は、完璧をめざさなくても大丈夫です。「ここまでやった」と自分で納得できるところまで取り組めば十分だと思います。その「ここまで」は人それぞれです。入学後の自分の姿を思い描きながら、がんばってください。

Information

www.kichijo-joshi.jp/admission/events/

※学校説明会などの情報は上記よりご確認ください。