受験ライフをサポートする進学情報誌 さぴあ

スクールファイル

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2026年6月号から転載

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学習院女子中等科女子高等科

未来を見据えるキャリア教育と
心身の変化を支える講座で成長

1885(明治18)年に華族女学校として設立された学習院女子中等科・女子高等科。140年の歴史を誇る女子伝統校として、「その時代にふさわしい知性と品性を身につける」教育を実践しています。生徒一人ひとりをダイヤモンドの原石ととらえ、互いを磨き合う環境で成長できる6年間。独自の特徴的なプログラムについて、科長の長沼容子先生に伺いました。

学習院女子中等科女子高等科 校舎写真

卒業生から学ぶ将来の進路
キャリアデザインは中3から

学習院女子中・高等科長 長沼 容子 先生

学習院女子中・高等科長 長沼 容子 先生

広野 同じキャンパスにあった学習院女子大学が今年度より学習院大学に統合されました。雰囲気は変わりそうですか。

長沼 中高と大学はもともと活動エリアがはっきり分けられており、統合後もこれまでと変わりません。セキュリティーの面も万全ですから、今後も安心してすごしていただけます。

広野 時代の流れで女子の高等教育が変わり、仕事面でも男女の境界がなくなってきました。キャリア教育がますます大事になりますね。

長沼 本校ではキャリア教育を中3から本格的にスタートします。卒業生のコーディネートで、社会で活躍する女性を招き、自己実現への道のりについて話を聞き、働くとはどういうことか考える土台を作ります。そのうえで、夏休みには職業調べとして、自分の興味がある仕事に就いている方にインタビューする課題に取り組みます。9月にはクラスで発表しますので、クラス人数分の多様な職業について知る機会となります。さらに各クラスの代表者による発表会も実施しています。

広野 大学で何を学ぶのかを中高生のうちにしっかり考えておかなければ、進学後にミスマッチが起きます。さまざまな仕事を知る良い機会ですね。

長沼 高1では、卒業生から大学での学びについて話を聞きます。文系学部・理系学部・医療系学部など、いろいろな分野に進んだ大学3年生を招き、研究や大学生活のほか、中高時代の過ごし方や進路の決め方についても語ってもらいます。また、高等科生全員を対象に、他大学に進学した卒業生から受験勉強や志望校選択の決め手などを聞く機会も設けています。さらに、国連職員や公認会計士など、各分野で活躍する卒業生の話を伺う機会もあります。全体での講演会を年に1回、少人数で話を聞く機会を年に2~3回用意しています。

広野 学習院大学は就職に強く、ブランド力もあります。その魅力を知るのと同時に、他大学への挑戦を後押ししてもらえるのはありがたいですね。

長沼 総合型選抜など年内に決まる大学入試は、学習院大学への内部推薦資格を保持したまま受験できます。本校では、授業はもちろん、さまざまな場面で本物に触れて深く学ぶ機会が多く、自分が興味を持った分野を深めたいと国内の他大学や海外の大学にチャレンジする生徒が増えています。

芸術文化から課外活動まで
本物に触れる体験を重視

広野 本物に触れることは重要です。音楽・美術・書道など、貴校が力を入れる芸術教育はその象徴でしょう。本物の芸術に触れた経験は一生の財産になります。

長沼 本校の芸術科の教員は、ご自身も芸術活動を行っている専門家ばかりです。初心者限定の高1の器楽の授業では、楽器の構え方など基礎から学ぶことができます。美術室や音楽室も広く、施設が充実しています。

広野 感性を磨くことができる恵まれた環境ですね。

長沼 生徒の感性はとても豊かに育っています。国語の授業で俳句や短歌に取り組みますが、生徒たちの作品はさまざまな大会で高く評価されています。昨年度は高2の6名が「俳句甲子園」の全国大会に進み、2年連続で団体奨励賞を受賞し、うち1名は最優秀句賞に輝きました。

広野 いろいろな経験をすることで引き出しが増え、チャレンジする生徒の存在はほかの生徒の刺激にもなります。

長沼 生徒たちは互いに影響し合い、学び合います。本校では、それを「磨き合い」と呼んでいます。中学生のうちはぶつかり合うこともありますが、学年が上がるにつれてお互いの力を認め合うようになっていきます。クラブ活動も委員会活動も大変活発です。運動会は保健体育委員が、文化祭は学芸委員が、運営の中心となります。高2秋の委員長選挙では、毎年必ず多くの立候補があります。それが伝統となっていることをうれしく思います。

心身の課題や不安に寄り添い
共に成長する講座も伝統

サピックス教育事業本部 本部長 広野 雅明

サピックス
教育事業本部 本部長
広野 雅明

広野 貴校オリジナルの「ライフサイクル講座」も長く続く取り組みです。

長沼 生徒の心身の成長を支えるため、学年ごとの問題に対し、心理学や医学の専門家から話を聞く講座です。中1では、子も親も不安に思う友だちづくりやいじめがテーマです。スクールカウンセラーから、誰もが「学校で楽しく過ごす権利」をもっていること、そのためにはお互いを理解しようとすることや思いやりが大切だという話をしていただきます。困ったときはSOSを出して、担任や養護の先生に相談してよいということも伝えます。中2になると、コミュニケーションのよりよい在り方を考えるためにアサーションについて学びます。ロールプレイを通し、伝え方の違いで受け取る方の感じ方がどう変わるかを実感しながら学ぶ講座です。また、摂食障害などを未然に防ぎ、健やかな心身の成長のために中2では養護教諭から、中3では産婦人科医から身体の成長と健康についての正しい知識を学びます。

広野 とても大切なことですね。

長沼 高1では自立に向けて学び、委員会やクラブ運営の中心となる高2では、ストレスマネジメントを学び、自分自身を見つめる機会を持ちます。さらに高3では、筋弛緩法や呼吸法を体験し、リラクゼーション法を身につけます。高3親子は卒業前に、小児がんの専門家で聖路加国際病院顧問の細谷亮太先生から「命」についてのお話を伺います。これまでの慈しみに感謝し、この命をどう生かしていくのかを深く考えるひと時となりました。

広野 よい学びになりますね。最後に、貴校をめざす受験生にメッセージをお願いします。記述が多い入試問題についてもアドバイスをいただけますか。

長沼 これからの社会は自分で考え、自分のことばで意見を発信していく力が問われます。本校では、その力を大切に育てます。入試は記述が中心ですが、自分の考えを自分のことばで説明する練習をしていただければと思います。学習院女子はさまざまな体験ができる学校です。自分が本当に興味を持てるものに出会えること以上の幸せはありません。たくさんのすばらしい出会いができる環境を整えて、皆さんをお待ちしています。

学習院女子中等科女子高等科 ライフサイクル講座

中3のライフサイクル講座では、婦人科医の先生方より「思春期の心とからだの健康」について、具体的なアドバイスを交えてお話しいただきました

Information

www.gakushuin.ac.jp/girl/admission/guidance.html

※学校説明会などの情報は上記よりご確認ください。