私がサピックスに入室したのは、４年生の10月。それまでは違う塾に通っていましたが、桜蔭中をめざしたいと思う私に、それならばサピックスが最適だと思った母の勧めで入室テストを受けることになりました。塾を移るのは不安でしたが、授業はわかりやすくて楽しく、先生やクラスの仲間も優しくて、これからサピックスでがんばっていこうと思うことができました。
　６年生の前期までは順調でしたが、11月ごろから過去問の点数が取れない日々が続きました。「このままではどこの学校も受からない」と絶望し、先生に「絶望しています」という手紙を書き、相談しました。先生が「実力は十分にあるので、焦らずに自信を持って」と励ましてくれたことで気持ちが軽くなり、過去問の点数も急に取れるようになり、スランプから抜け出すことができました。
　ＳＳ特訓で鍛えた成果もあって、良い感じで迎えた桜蔭中の入試。緊張していましたが、電車の中では父がおもしろい話をしてくれて、桜蔭中に入っていく私の姿が見えなくなるまで、大きく手を振って見送ってくれました。
　無事、試験は終わりましたが、算数の手応えがまったくなく、合格発表の前日は不安で眠れませんでした。
　いよいよ合格発表の時間。緊張してなかなか発表ボタンが押せませんでしたが、勇気を出してボタンを押しました。「合格おめでとうございます」と書かれた画面を見て、母と抱き合いました。ついに、長年の努力が実を結んだのです。
　私は２０２３年の２月２日を忘れません。いちばん近くで支えてくれた父と母、塾の先生に心から感謝します。これからは、受験勉強の努力を胸に、桜蔭中で楽しい学校生活を送っていきたいです。