２月１日の午後８時50分。風呂上がりで本命校、洗足学園中の合格発表まで、あと10分。どうも落ち着かず、そわそわするので、テレビやスマートフォンを見たりする。心臓の音がやけにうるさい。午後９時、合格発表サイトに受験番号と生年月日を入力し、結果を見る。受験番号と生年月日を２回入力しなければならず、焦る。入力して開いてみる。
　そして、目に飛び込んできたのは、「残念ながらあなたは不合格になりました」という文字。体から力が抜け、息が止まった。幻覚かと思い、目をこすってみても、見えてくるのは同じ文字。今まで積み上げてきたものが、一気に崩れ落ちたような気がした。
　２月２日。第２回試験がある。いつもは朝からテンションが高いのに、全然テンションが上がらない。今日も昨日と同じ結果になるのでは、と思っていた。そして、待ちに待った合格発表。午後８時56分になると、昨日よりも心臓の音が大きく、息が荒くなっていた。そして、合格発表サイトで入力して結果を見る。緊張し過ぎて体が震え出す。目に入ったのは赤い「合格」という２文字。体から力が抜け（昨日とは違う意味で）、高揚感が湧き上がってくる。家族と共に喜んだ（泣きたくても泣けず、うれし泣きはできなかった）。そして、３年生から続いた受験生活から解放され、「ついに終わった」と思った。５年生の秋や６年生の夏に成績が急降下したこともあり、第４回合格力判定サピックスオープンでは偏差値が48だった。だけど、「絶対受かってみせる」と自信を持ったことが合格につながったと思った。
　だから、今、受験生活をしている皆さんも、自信を持って前へ突き進むことが大切だと思う。―祈・合格―